The Okura Tokyo
オールデイダイニング オーキッド(虎ノ門)

The Okura Tokyo オールデイダイニング オーキッド

日本を代表する名門ホテル「ホテルオークラ東京」の新たなホテルとして開業した「The Okura Tokyo(ジ・オークラ・トーキョー)」。敷地内中央に、美しい水盤を配したオークラスクエアが広がり、それを取り囲むようにオークラ ヘリテージウイングとオークラ プレステージタワーの2棟が建つ。洗練されたシャープな印象が新しい時代のオークラを予感させるが、プレステージタワーのロビー階は創業当時からのシンボルであるロビーラウンジが忠実に再現され、日本の伝統美を継承する気概も感じられる。
 そのロビーラウンジ横、エントランスから最もアクセスの良いエリアに、200名以上の客席を誇るオールデイダイニング「オーキッド」がある。こちらは、朝6時半〜夜10時まで利用でき、“オークラ伝統の逸品”など代名詞となる料理がズラリとメニューに名を連ねる、オークラ入門としてはうってつけの一店だ。

店内店内で存在感を放つワインセラー。コース料理やグランドメニューと一緒に楽しみたい。

店内に入ってまず驚くのは、ホテルオークラ東京時代と比べてかなり解放的になったその雰囲気。天井高は6m、大きな窓からの自然光(西日は入らないのも好ポイント)や、シェフが行きかうオープンキッチン、大理石とモダンなライティングをアクセントにしたシンプル&エレガンスな空間と、その居心地の良さでモーニングからディナーまでお客が途切れることはない。個室(要予約)やボックス席、テラス席などバラエティに富んだ座席も人気の理由の一つで、特別な会食や接待には個室、少し込み入ったビジネストークにはボックス席、良い季節になったらテラス席でリラックスなど、シーンにあわせて使い分けられるのが嬉しい。また、ホールの奥には、壁一面を使った圧巻のワインセラーがそびえ、最大900本が常備できるとあって、料理とのペアリングを楽しむゲストも格段に増えたそう。

朝食ブッフェ朝食ブッフェの品揃えも充実。ヘルスコンシャスをテーマに、一部グルテンフリーに対応したり、スーパーフードやナッツ類も取り揃えている。

オールデイダイニング オーキッドは、ホテルオークラ東京時代の「テラスレストラン」と「欧風料理 オーキッドルーム」、別館の「ダイニングカフェ カメリア」の流れを汲む店舗のため、各レストランで提供していた歴代の名物料理が集結。それらが“オークラ伝統の逸品”として今も古くからの常連客に愛されているというわけだ。その他にも、朝食ブッフェや土日祝日限定のオーキッドブッフェなどは、アッパークラスのゲストを満足させるブッフェとして人気が高い。

シェフの齋藤裕樹氏30年間オークラ一筋の、オールデイダイニング オーキッドシェフ齋藤裕樹氏。

そんなオーキッドで料理全般を統括するのは、祖父の代からホテルオークラ東京の料理人として携わり、自身も30年にわたり伝統の味を守り続ける、生粋の“Mr. オークラ” 齋藤裕樹シェフ。「祖父は戦前から将校のお抱え料理人などをやっており、ホテルオークラ東京には開業時から携わっていました。私は小さい頃から祖父が料理をする姿を見ており、物心ついた時には、『きっと自分も料理人になるんだろうな』と漠然と思っていました。そして、高校卒業後すぐにオークラに入社し、包丁の持ち方などゼロから学ばせてもらったんです。祖父と同じように、今回私もThe Okura Tokyoの開業に立ちあうことができ、これも何かの縁なのかなと感慨深いです」。
 自身の使命の一つとして、伝統の味をブレずに継承することをあげた齋藤シェフ。今回の開業を機に、「お客様が口にした時にどう感じるか」ということを念頭にもう一度基本に立ち返り、玉ねぎのみじん切りのサイズ、サンドイッチのパンの形など、非常に細かい部分を昔のスタイルに引き戻したという。
 一方、「30年前に良かったものが、必ずしも今良いとは限りません」と、産地やブランドに固執せずその時に一番良い素材を見分けたり、時代にあったスタイルを柔軟に取り入れたりと、アップデートしていく気持ちも常に持ちあわせている。オーキッドでは、コース料理の導入やワインなどビバレッジの充実、朝食ブッフェのグレードアップなどが新たな試みとして取り入れられている。

フレンチトースト分厚いフレンチトーストはオークラの名物。こちらは、モーニングとティータイムに注文可能。

そんな齋藤シェフの一押しとして紹介してくれたのが、世界一とも称される「フレンチトースト」だ。「作り方は私が30年前に入社した頃から全く変わっていません。その時にはすでに完成されていました」というだけあって、これだけのために長年通う常連客もいるのだそう。
 「15分ほどお時間をいただきます」のメニューの文字に早くも期待が膨らむ。3斤から8人前しか取れないというほどの分厚さを誇るこちらのフレンチトーストは、仕込みに2〜3日を要する。「きめが細かくて粘りが強いフレンチトースト専用の食パンを作っており、卵液がうまくしみ込むように1〜2日寝かせて水分を抜き落ち着かせます。そして、じっくり卵液に浮かせ8割方浸透させてから、裏返して芯まで行きわたらせるのですが、それに24時間かかるんです」。仕込みだけでこれだけの時間がかかると聞けば、家庭のそれとは似て非なるものであることが容易に想像できる。そして隅々までしっとりしみわたったパンにじっくり火を入れ、ぷっくりと膨れたフレンチトーストは、外はサクッと香ばしく、中は厚焼き玉子のようにぷるぷる、ふわふわの食感。アツアツの出来立てで提供されるので、まずはそのままで至福の味に酔いしれ、バター、メープルシロップ、ジャムで最後の一口まで楽しみたい。

「オーキッドはそんなに敷居も高くありませんので、まずはコーヒー1杯から気軽にお越しいただければ、居心地の良さを実感してもらえると思います。オープンキッチンになりお客様のお顔が見えるので、それがシェフたちのモチベーションにも繋がっています」と齋藤シェフ。気軽な喫茶利用からセミフォーマルな会食まで、どんなシチュエーションにも馴染む、名門ホテルの実力を堪能あれ。

メニュー(抜粋)

ホテルオークラ伝統のコンソメスープ
1,500円
伝統のスパゲティ ボンゴレトリコローレ
2,800円
特選和牛とろとろカレー
4,200円
フレンチトースト(2枚)
2,000円
オーキッド特製パニー二
2,400円
パイ・ア・ラ・モード(アップル・チョコ・レモン)
1,300円
※価格はすべて税サ別
The Okura Tokyo オールデイダイニング オーキッド(虎ノ門)
外観
港区虎ノ門2-10-4 The Okura Tokyo オークラ プレステージタワー5F
03-3505-6069
6:30〜22:00
無休
店内162席、テラス46席 ※個室2室あり
webサイト
2019年11月取材/2019年12月更新