ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

壮大なファンタジーを具象化した建築物や衣裳、
人海戦術とデジタル技術を駆使した決戦シーンが見事!
遂に公開される完結編は2作をしのぐヒットなるか?

  • 2004/01/26
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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

アメリカ・イギリス両国で2003年12月の公開から即、興行収入で初登場第1位を獲得した話題作。アフリカ生まれの英国育ち、英国の名門オックスフォード大学の教授にして作家のJ.R.Rトールキンが10年かけて書き上げた名作『The Lord of the Rings』を三章立てで映画化したファンタジー巨編。待望の完結編が遂に日本でも公開される。

総製作費340億円、撮影期間15ヶ月をかけて3部作を一挙に撮影。映画史上初の試みを成し遂げた……という大作だけあって、デジタル技術の粋をつくした背景や350人ものエキストラを起用した決戦シーンなど、一大ファンタジーを壮大なスケールで具象化した映像はやはり圧巻。物語としては、長い長い物語をがんばってショートカットした感がどうしてもぬぐえないが、1-2章のエピソードがようやくおさまったことにはそれなりにすっきりした。

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

ところで。このシリーズ作で一番得したのは、今回本格的な映画デビューを果たした美青年オーランド・ブルームだろう。妖精王の息子にして弓の名手である白金髪のレゴラスを演じた彼だ。本作では彼が敵の一味を次々と華麗に倒していく様をひたすら数分間追いつづけるシーンがあった。あれは世界中のファンへのサービスショットに違いない。妖精らしく風のように軽やかに、勇気ある青年として猛々しく、たしかにカッコよかった。『トロイ』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』の続編など、さまざまな作品が控えている大人気のブルーム。これからさらに磨かれていくことだろう。

先週には、ピーター・ジャクソン監督やイライジャ・ウッド、ヴィゴ・モーテンセンらが来日。世界を回ってきた彼らのプロモーションは今回の来日で終了とのこと。旅の終幕を飾るべく22日には東京・増上寺にて、イライジャ・ウッドが指輪を奉納するイベントが行われた。悪を永久に封じて平和な世界を導くことをスクリーンのみならず、現実でもパフォーマンスした彼ら。これで厄を払って幸を呼び寄せ、他作を寄せつけずに大ヒット!? 本作は話題作のため公開後すぐのヒットは確実。ロングランなるか?人々の反応やいかに? 公開が楽しみである。

作品データ

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
公開 2004年2月14日公開
丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー
制作年/制作国 2003年 アメリカ
上映時間 3:23
配給 日本ヘラルド映画、松竹
監督 ピーター・ジャクソン
原作 J.R.Rトールキン『指輪物語』
出演 イライジャ・ウッド
ショーン・アスティン
イアン・マッケラン
ヴィゴ・モーテンセン
リヴ・タイラー
オーランド・ブルーム
:あつた美希
ライター:あつた美希/Miki Atsuta フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。
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