ホリデイ 試写会日記 毎週、熱田美希から映画ファンの皆さんへ熱いメッセージ!傑作でも愚作でも、映画ってやっぱり素敵!!
ホリデイ

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ロンドンとL.A.で生活を交換してみたら?
人気俳優の共演による幸福なラブ・ストーリー
恋に不器用な大人たちのとまどいや喜びを軽妙に



 『恋愛適齢期』のナンシー・メイヤーズ監督が贈る、不器用な大人たちによる幸福なラブ・ストーリー。2人のヒロインにスター女優キャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレット、共演にハンサムな英国人俳優ジュード・ロウと人気のコメディ俳優ジャック・ブラック。クリスマス〜大晦日のロマンティックなシーズンにロサンゼルスとロンドンを並行して展開する、キュートで現代的な大人の恋愛映画である。


 クリスマス直前。ロンドンの新聞記者アイリスと、L.A.で映画の予告篇製作会社を経営する女社長アマンダは、恋が終わってどん底に落ち込んでいた。その時、「ホーム・エクスチェンジ」のHPを通じて知り合った2人は、互いの家や車すべてを交換し、ロンドン郊外とL.A.のビバリーヒルズ、誰も自分を知らない新しい環境で2週間の休暇をすごすことを即決する。
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 軽妙で洗練されたロマンティック・コメディ。後に大きな感動や余韻が残るわけではないが、さらりとしたいい気分に幸運の予感が香る良質な作品だ。ロンドンの新聞記者で、ずるくて仕事のデキるイケメン同僚に失恋、というアイリスの設定で「ブリジット・ジョーンズ」を思い出す人も少なくないはず。実際、ロックを大音量で聴きながら歌うなど通じる部分も多く、恋に人生にやきもきする現代女性の行動はかくありき、と我が身をふりかえり、笑いながらもしみじみしてしまった。また、伝説の脚本家アーサーとアイリスのくだりがいい。男女の理(ことわり)を知るモダンなおじいさまが生きた言葉で彼女に助言し、アーサーの頑な心をアイリスがほぐしていく2人の交流に心が温まる。某有名俳優のわかりやす〜いカメオ出演にも注目だ。


 アマンダ役のディアスとグラハム役のジュード、華のある美男美女ショットは見ていて単純に楽しい。2人が互いに隠し事や矛盾を抱えつつも、徐々に心を開いて距離を縮めていくさまに共感する人も多いだろう。やり手女社長という役柄は多少ピンとこないものの、ラブコメ向きのディアスは期待通りとてもキュート。『アルフィー』然りモテ男が絵になるジュードは、最初のキスシーンから持ち前の魅力をいかんなく発揮。数分で女性をトロけさせる才能がある、という妙な説得力があって可笑しい。ウィンスレットは知的で心あるアイリスを、恋愛作品のオファーに本人も驚いたという意外なキャスティングのブラックは、ユーモアとやさしさでアイリスを包み込むマイルズ役を好演している。
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 仕事はベテランでも恋下手な大人たちが織り成す恋愛ドラマ。自分を変えようとアクションを起こせば、何かが変わる。映画の背景はクリスマス〜大晦日なものの、始まりのシーズンである「春」の日本公開もなかなか合ってる!という前向きで明るい物語である。
『ホリデイ』2006年 アメリカ映画
データ
2007年2月更新

ホリデイ
2007年3月24日公開
日劇3ほか全国ロードショー

■2006年 アメリカ映画
■上映時2:15
■UIP配給
■監督・製作・脚本/ナンシー・メイヤーズ
■出演/キャメロン・ディアス
ケイト・ウィンスレット
ジュード・ロウ
ジャック・ブラック
イーライ・ウォラック
ルーファス・シーウェル
エドワード・バーンズ



プロフィール
 
あつた美希 あつた美希
CSホロス株式会社代表取締役。フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。これまでに取材した人数は600人以上、2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』でコラム“シネマ・アロマ”を担当。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。
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