ヴァンパイアと少女の恋物語に狼男が登場 !?
スタイリッシュなアクションと王道のラブロマンスに
よりメリハリを効かせた人気シリーズ第2弾
原作の小説は、全世界の売上げがシリーズ累計8500万部を突破。ヴァンパイアの美少年と人間の少女の運命的な恋を描く人気シリーズの映画化第2弾。出演は前作と同様、ヒロインを演じるクリステン・スチュワート、イギリス出身のロバート・パティンソン、よりワイルドに肉体改造をしたテイラー・ロートナー、本作からの出演には天才子役から演技派の若手女優に育ちつつある15歳のダコタ・ファニング、コメディもシリアスもイケるイギリス人俳優マイケル・シーン。監督は『ライラの冒険/黄金の羅針盤』にてクラシカルでモダンなファンタジー世界を打ち出したクリス・ワイツ。前作の成功を受けて、スタイリッシュなアクションやイタリアロケなど一段とスケールアップ。現代のファンタジーにしてロマンティックなラブ・ストーリーである。
18歳の誕生日を迎えたベラは、その日がちっとも嬉しくない。大好きな彼氏のエドワードはヴァンパイアなので永遠の17歳、彼よりもベラは年上になってしまった。バースデイパーティでは、エドワードの家族のひとりが自制心を失ってベラを襲いそうになる事件も。さまざまなきっかけからヴァンパイアの自分と人間のベラとの関係に限界を感じたエドワードはベラに別れを告げ、家族とともに行き先も言わずに引越してしまう。運命的な恋にのめりこんでいたベラは廃人のようになり、幼なじみの少年ジェイコブとの交流だけが心の支えに。そしてジェイコブはベラに好意を寄せていた。
前作よりもメリハリが効いていて、エンタテインメントとしてわかりやすく楽しめる仕上がり。ベラの揺れる女心あり、ジェイコブの無骨な少年のやさしさや恋心あり、狼男の激しいバトルあり、ヴァンパイアの伝統やいさかいあり。盛りだくさんの要素を上手く構築してクライマックスまで惹きつける、ワイツ監督の演出が冴えている。「ヴァンパイアやら狼男やらベラの周りはそんな事件ばっかり」とツッコミをいれたくなったら、「これは少女漫画のストーリー」と思って受け流すといいかもしれない。
物語の2/3はベラとジェイコブの関係で展開。去ったエドワードを思い続けながら立ち直ろうとするベラ役はスチュワートが、ベラに思いを寄せつつ親身になって面倒を見るジェイコブ役はロートナーが好演。11歳の時に武道のトーナメント数部門で世界チャンピオンとなった経歴をもつロートナーは、肉体を鍛え上げて筋肉を14キロ増量し、ほとんどのアクションをスタントなしで自ら演じたそう。前作では脇役だったジェイコブが今回はほぼ主役に近い準主役であることもあり、その熱演ぶりがほほえましい。ヴァンパイアのアリス役はアシュリー・グリーンが今回もキュートに演じている。エドワード役のパティンソンは物語の1/3くらいしか今回は出演がないものの、おいしいところはスマートにかっさらってヒーロー的なインパクトはしっかりと。ファニングは、3,000年の歴史をもつ最強にして最古のヴァンパイア、ヴォルトゥーリ族のジェーン役で、初の“本格的な悪役(というほどの悪役でもないと思うが)”を演じたことが話題に。シーンはヴォルトゥーリ族のリーダーのアロ役で出演。ファニングもシーンも次回作以降で活躍が期待できそうだ。
クライマックスでは、イタリアのトスカーナ南部の町モンテプルチアーノで撮影された伝統的な町並が美しく広がる本作。第3弾の『エクリプス』はデヴィッド・スレイドを監督に迎え、すでに’10年に公開が決定。11月20日の全米公開から3日間で興行収入が約150億円をマークした本作を超えられるか? グランドフィナーレまでおそらくあと2作品。どんな映像になるか、次回も楽しみである。
公開 | 2009年11月28日公開 新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー |
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制作年/制作国 | 2009年 アメリカ |
上映時間 | 2:10 |
配給 | アスミック・エース、角川映画 |
監督 | クリス・ワイツ |
脚本 | メリッサ・ローゼンバーグ |
原作 | ステファニー・メイヤー |
出演 | クリステン・スチュワート ロバート・パティンソン テイラー・ロートナー アシュリー・グリーン ピーター・ファシネリ ダコタ・ファニング マイケル・シーン |
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