ヴァンパイアと少女の恋を描くシリーズ最新作
恋の三角関係、凶悪ヴァンパイアとのバトルが激化
愛と戦いの乙女系ファンタジー・アクション第3章
ヴァンパイアと少女の禁断の恋を描く人気シリーズ第3章。出演はほぼ前作同様、クリステン・スチュワート、ロバート・パティンソン、テイラー・ロートナー、ダコタ・ファニングほか。監督は2005年の『ハード キャンディ』、’07年の『30デイズ・ナイト』を手がけたイギリス出身のデヴィッド・スレイド。少年少女の三角関係、宿敵が率いる凶暴な一団、古(いにしえ)から敵対するヴァンパイアとオオカミ族との関係、と最終章を目前に物語はドラマティックに展開。これまでで最も大がかりなアクションがすでに話題となっている、エンタテインメント作品である。
人間とヴァンパイアというジレンマを抱えながらも、再び固く結ばれたベラとエドワード。ベラを執拗に狙う因縁の敵、ヴァンパイアのヴィクトリアの襲来に備え、エドワードは本来はヴァンパイアと敵対する一族であるオオカミ族に協力を求めることに。一方、ベラの幼なじみであるオオカミ族のジェイコブは、ベラへの強い想いを隠しもせず、エドワードと対立。2人の大切な男性の間でベラの心は揺れ動く。そして敵の一団はじわじわと彼らのもとへ迫りつつあった。
少女漫画風の極甘ロマンスにして、ヴァンパイアやオオカミ人間が活躍するアクション・ファンタジー。ミステリアスな美形の草食系男子と幼なじみのワイルドな肉食系男子2人から、平凡な女の子が愛されて……とキャラクター設定を改めて書くと、あまりにも女子に都合がよすぎて妄想レベルの設定であることが面白い。原作小説、映画ともに、ティーンネイジャーを中心に熱狂的なファンが世界中に大勢いることも納得だ。
原作小説のシリーズは、全世界で売上1億部を突破したとのこと。映画化第3弾の本作について、原作者のステファニー・メイヤーは語る。「ベラがこれまでの人生で知っている唯一の愛は、白馬の王子様にいきなり選ばれるという幻想的な大恋愛。でも、ベラは現実によくある形で知らぬ間にジェイコブに恋をする。相手は親友だけど、ずっと一緒にいたいと思うの。今回は現実の愛と幻想の愛の間で選択を迫られるベラが見られるわ」。
恋に悩むベラ役はスチュワートが、ベラの幸せを考えて惑うヴァンパイアのエドワード役はパティンソンが、直情型の熱いオオカミ男ジェイコブをロートナーが演じ、青春の三角関係を表現。アリス役のアシュリー・グリーン、ジャスパー役のジャクソン・ラスボーンをはじめ、エドワードの家族であるカレン家の面々も敵とのバトルで大活躍。天才子役から成長したファニングは前作に続き、最古のヴァンパイアであるヴォルトゥーリ族のジェーンを冷徹なイメージで演じている。また前作までレイチェル・レフィブレが演じていた敵役のヴァンパイア、ヴィクトリア役は、今回から『ターミネーター4』のブライス・ダラス・ハワードに交代。レフィブレ側が訴訟!? とも報じされ、ファンの間では驚きのニュースとなったようだ。
最大の見どころは、クライマックスの大規模な対決シーン。カレン家とオオカミ族v.s.ヴィクトリア率いる凶悪軍団が激突するさまが、激しいアクションで演出されている。このシーンに出演する俳優たちは全員が数週間の特別トレーニングを受けたそうで、カレン家の俳優たちもクランクインの5週間前から格闘の振付などのトレーニングを開始。撮影中も訓練を続けたとのこと。スレイド監督は語る。「ストーリーの必然性から、今回は3作の中で最もアクションが多い。メインのキャストにはスタントの多くを自分でこなせるよう、歩けなくなるくらいまで訓練してもらったよ」。俳優たちのワイヤーアクションに視覚効果を施した、大がかりなバトルシーンに注目だ。
アメリカですでに公開中の本作は、全米で興行収入3億ドルを突破、全世界では7億ドルに迫る大ヒットとなっているという情報も。日本でも「早く観たい」というファンの声を受けて、当初の予定より一週間くりあげて11月6日より全国拡大公開が決定した。そして来年の2011年には、シリーズ最終章『ブレイキング・ドーン』が公開予定。次回作の監督は’06年の映画『ドリームガールズ』のビル・コンドンという発表もあったとのこと。監督交代もなくこのままいけば、『ドリームガールズ』ばりの切ない人間ドラマときらびやかな演出が期待できるかも? 大人気シリーズの最終幕がどう描かれるのか、こちらも楽しみである。
公開 | 2010年11月6日公開 丸の内ルーブルほか全国ロードショー |
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制作年/制作国 | 2010年 アメリカ |
上映時間 | 2:05 |
配給 | 角川映画 |
監督 | デヴィッド・スレイド |
脚本 | メリッサ・ローゼンバーグ |
原作 | ステファニー・メイヤー |
出演 | クリステン・スチュワート ロバート・パティンソン テイラー・ロートナー アシュリー・グリーン ジャクソン・ラスボーン ニッキー・リード ケラン・ラッツ ピーター・ファシネリ エリザベス・リーサー ダコタ・ファニング |
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