新しいスタッフ&キャストの新生スパイダーマン第2弾
オスカー俳優ジェイミー・フォックスが凶悪な敵役で登場
NYの英雄にして恋する青年、ピーターの生きる道とは?
2012年に新しいスタッフとキャストで生まれ変わった『アメイジング・スパイダーマン』の続編。出演は前作から引き続き2010年の映画『ソーシャル・ネットワーク』のアンドリュー・ガーフィールド、’10年の映画『ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜』のエマ・ストーン、ベテランのサリー・フィールド、そして今回の敵役として’05年の映画『RAY/レイ』でオスカーを受賞したジェイミー・フォックスほか。監督は’09年の初の長編映画『(500)日のサマー』、長編第2作目の『アメイジング・スパイダーマン』で高い評価を得ているマーク・ウェブ。ある日、ニューヨークの治安を守るスパイダーマンの前に、高圧電流を自在に操る強敵エレクトロが現れる。プライベートの青年ピーターとしては、恋人グウェンとの関係に悩み……。躍動感ある鮮やかなアクションとアップテンポな展開で見せる、人気シリーズ第2弾である。
今日も悪事を解決し、スパイダーマンはNYのヒーローとして活躍。素のピーターとしては、恋人グウェンとともに大学を卒業。自分を叔母夫婦のもとに残して失踪した両親のこと、交際を反対したまま亡くなったグウェンの父の意志に反していることが気がかりながら、日々は忙しく過ぎてゆく。そんな折、幼なじみで巨大企業オズコープ社の御曹司であるハリーがNYに戻り、ピーターと再会。そしてオズコープ社の電気技師マックスが研究所内で事故に遭い、突然変異によって高圧電流を操る凶悪な“エレクトロ”に変貌。ピーターはスパイダーマンとしてエレクトロの暴走を制止しようとするが……。
若い世代のキャストによる明るいノリと青春ドラマで始まる本作。ピーターには前作でグウェンの父親に「娘に近づくな」と釘をさされたのに、恋人として付き合っていることへの葛藤があったり、グウェンにはスパイダーマンじゃなくピーターが好きなのに、という思いがあったり、女性にアピールする恋愛ドラマのくだりも。また、ピーターがヒーローとしての自分に酔って調子に乗ってアゲアゲ、というくったくのない感じもまた、新米ヒーローらしく初々しい感覚がよく描かれている。今回は敵役のキャラクターとして、高圧電流を放つエレクトロ、強力なサイ型アーマーをもつ怪力鉄人ライノ、高速グライダーで相手を切り裂くグリーン・ゴブリンが登場する。
ピーターことスパイダーマン役はガーフィールドが熱心に。厳しいトレーニングを積んで体脂肪4.5%の逆三角形のボディとなり、スタントマン2人と話し合いながら、スタントもなるべく自分でこなしたとのこと。恋人グウェン役はストーンが恋人に依存しない自立した女性として演じている。ガーフィールドとストーンは実生活でも恋人同士として知られていて、劇中でもとても自然なカップルぶりがほほえましい(’11年からの付き合いで、ハリウッドで活躍する若いスター同士ながら安定して順調 !?)。オズコープ社の御曹司ハリー・オズボーン役はデイン・デハーンが自らの宿命に苦悩するさまを、スパイダーマンの大ファンである電気技師マックス役はフォックスが、失望と孤立感からファン心理が憎しみに反転するさまを表現している。前作に引き続きピーターの母親がわりであるメイ伯母さん役にサリー・フィールド、ピーターの失踪した父親役はキャンベル・スコットが演じている。また冒頭でプルトニウム泥棒をするライノ役はポール・ジアマッティが演じ、彼のイメージにあるお人よしのニコニコした感じは一切なく極悪なヒゲ面で、一瞬誰だかわからない感じが可笑しい。ピーターやグウェン、ハリー役がみんな年相応の若い俳優たちなので、フォックスやジアマッティら、悪役に味のある演技派のベテランをたてることで、物語の軸がしっかりと強化されている。
今回のロケはニューヨークで実際に撮影することに力を入れたとのこと。ニューヨーク州知事のアンドリュー・クォモ氏からは、本作がニューヨーク州で撮影された映画として史上最大規模であるというコメントも。タイムズ・スクエア、ユニオンスクエア、パークアベニュー、チェルシー、ウエストサイドのリンカーン・センター、マンハッタンのチャイナタウンなどはもちろん、クイーンズやブルックリンなどのエリアでも撮影。ラスト近く、あることによって印象的に登場する橋は、マンハッタンの高速道路FDR(フランクリン・D・ルーズベルト・イースト・リバー)ドライブにあるそうだ。
本作の音楽では、映画『ライオン・キング』でアカデミー作曲賞を受賞したハンス・ジマーを中心に、人気ミュージシャン6人が参加するバンド、ハンス・ジマー・アンド・ザ・マグニフィセント・シックスが結成されたとのこと。ファレル・ウィリアムス、ザ・スミスのジョニー・マー、インキュバスのマイケル・アインジガー、ジャンキーXL、アンドリュー・カフチンスキ、スティーヴ・マッツァーロが参加し、ロックやエレクトロにオーケストラに融合させたオリジナルのサウンドを創作。実はウェブ監督も元バズーン奏者だったことから、楽曲の制作についてメンバーたちと情熱的に話し合っていたそうだ。すでにサントラの収録曲から、急き立てるようなケンドリック・ラマーのラップと、アリシア・キーズのスムースな歌声が響く「イッツ・オン・アゲイン」が話題となっている。
3D&2Dどちらでも楽しめる本作。ウェブ監督は、「アクションは可能な限り実際にやる」と決めたそうで、スパイダーマンが軽やかに飛び回るシーンについてこんな風に語っている。「(この映画では)空を飛ぶという夢の実現が実に鮮やかに描かれている。観客、特に子供たちに、空を飛ぶ感覚を味わってもらいたいんだ。僕らはスタントマンやアニメーターたちとともに、長い時間をかけてあの飛行感覚を完成させていった。ピーターがビルの屋上から飛び降り、ものすごいスピードで空を飛び、そのことを心から楽しんでいる姿はとてもスリリングだ」。『アメイジング・スパイダーマン』の続編については、アメリカのソニー・ピクチャーズ エンタテインメント副会長ジェフ・ブレイクより、「第3弾の全米公開は2016年6月10日、第4弾の全米公開は2018年5月4日と、それぞれ2年おきに公開」と2013年6月にすでに発表。スタッフとキャストは未定とのことで、続編のニュースも楽しみだ。
公開 | 2014年4月25日公開 TOHOシネマズ日劇ほか全国3D&2Dロードショー |
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制作年/制作国 | 2014年 アメリカ |
上映時間 | 2:23 |
配給 | ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント |
原題 | The Amazing Spider-Man 2 |
監督 | マーク・ウェブ |
脚本 | アレックス・カーツマン ロベルト・オーチー ジェフ・ピンクナー |
出演 | アンドリュー・ガーフィールド エマ・ストーン ジェイミー・フォックス デイン・デハーン ポール・ジアマッティ サリー・フィールド |
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