原作コミックで最も人気の高い“京都編”を2部作で映画化!
宿敵との対決、仲間とのつながりなどの人間模様を軸に
高速でキレのある剣術やバトルシーンで魅せるアクション大作
シリーズ累計5800万部を超える人気コミックを映画化し、日本国内の大ヒットのみならず、世界64カ国で配給され高い評価を得た2012年の映画『るろうに剣心』の続編が、『京都大火編』『伝説の最期編』の2部作で連続公開。出演は佐藤健、武井咲、伊勢谷友介、青木崇高、蒼井優、江口洋介、藤原竜也、神木隆之介、土屋太鳳、田中泯ほか豪華な顔合わせで。監督は前作に引き続き、'10年のNHK大河ドラマ『龍馬伝』や'13年の映画『プラチナデータ』の大友啓史が手がける。
幕末に“人斬り抜刀斎(ばっとうさい)”と恐れられ、明治維新後には穏やかに暮らしている男、緋村剣心と、剣心の後継者として“影の人斬り”を継いだ宿敵、志々雄真実(ししおまこと)との激しい闘いの経緯と顛末を描く。剣心は自らに課した“不殺(ころさず)”の誓いを破ることになるのか――?
高速でキレのあるアクロバティックな剣術やバトルシーンの数々、そして仲間や周囲の人々とのつながり、過去への償い、男女の情などの人間模様を映し出す、アクション・エンターテインメントである。
幕末に歴史の影で暗躍した“人斬り抜刀斎(ばっとうさい)”は、明治維新後は“緋村剣心”と名乗り、仲間たちと穏やかに暮らしている。そんななか、剣心の後継者として“影の人斬り”を継いだ男、志々雄真実(ししおまこと)は、京都で裏社会を束ねて新政府の転覆をはかり、人々の平和な暮らしを脅かしていた。ある日、内務卿の大久保利通から「頼みの綱はお前しかいない」と告げられた剣心は、ともに暮らす仲間の神谷薫に別れを告げ、ひとり京都へと発つ。
前作から2年、累計5800万部を超える和月伸宏の人気コミック『るろうに剣心』より、シリーズのなかでも最も人気の高い“京都編”を映画化した本作。小岩井宏悦プロデューサーによると、もともと『るろうに剣心』を映画化するなら、京都編をやるべき、という思いが製作陣にあったとのこと。その前提として物語の奥行きを深めるためにも、PART1である前作で各地を放浪していた剣心が、神谷薫が師範代を務める神谷道場で暮らし始めるいきさつを描いたそうだ。
原作者の和月伸宏氏は佐藤健の演じる剣心を「本当に素晴らしい」と称え、今回の2部作について、このように語っている。「京都編は分量的に映画の尺には収まらないので、大胆なカットや思い切った変更も当然有りと構えていたので、最初から、前作よりも大友監督の意向を尊重すると決めていましたが、脚本としてきちんとまとまっていましたね。映画オリジナルの要素の多い本作は、観客の皆さんに近い視点で楽しみたいと考えています」
柔和でおっとりとした雰囲気と天才剣士としての狂気をあわせもつ剣心役は、佐藤健が熱演。自身でも演じているうちに、思い入れがどんどん強くなっていったそうで、「“ずっと演じていたい”と思ったのは初めてでした。今は、一生のうちで滅多にできない経験をさせてらったという想いでいっぱいです」と語っている。大友監督は「役者が生涯でめぐりあえる役って、たぶんあるんですよね。健にとって剣心は、一世一代の役になりうるような出逢いだった」とコメントしている。
剣心を慕って案じる神谷薫役は武井咲が一途に、強気で剣心たちを叱咤する女医の高荷恵役は蒼井優が毅然と姉御肌として、ケンカ好きで一本気の相楽左之助役は青木崇高が大らかに、道場で神谷活心流を学ぶ少年の明神弥彦役は大八木凱斗が元気よく、気のおけない仲間たちとして演じている。そして、かつては徳川幕府を影で守っていた隠密御庭番衆のもと御頭、四乃森蒼紫役は伊勢谷友介がクールに、拳法の使い手であり蒼紫を慕う少女、巻町操役は土屋太鳳が生き生きと、操の育ての親でもと御庭番衆の翁こと柏崎念至役は田中泯が凛として、もと新選組三番隊組長にして維新後は警官となった斎藤一役は、江口洋介が原作よりもだいぶ格好良くイケメンに。敵役は、冷酷かつ凶悪で剣心と同等レベルの天才剣士である志々雄真実役は藤原竜也が、芝居がかった俺様のカリスマ性を全開に打ち出してピタッとハマり、志々雄の最強部隊「十本刀」の筆頭で、ほほえみながら殺戮を繰り返す剣の使い手、瀬田宗次郎役は神木隆之介が自身の持ち味を存分に生かし、参謀の佐渡島方治役は滝藤賢一が狂信的に、志々雄に寄り添うもと花魁の美女駒形由美役は高橋メアリージュンが艶っぽく演じている。そして大久保利通役は宮沢和史、伊藤博文役は小澤征悦、そして『京都大火編』のラストには、謎の男としてあのひとも登場する。
見どころはなんといってもアクション・シーンの数々。アクション監督は香港仕込みでジャッキー・チェンが会長を務める「香港動作特技演員公會(Hong Kong Stuntmen Association)」で唯一の日本人会員である谷垣健治が手がけ、俊敏かつ意外性があり、生命力のみなぎる動作の数々がたのしい。佐藤健は屋根の上を走って地面に着地する、激しい殺陣の中での壁走りをする、といった難易度の高いアクションをワイヤーなしで披露。その身体能力の高さに驚きだ。剣心との対決は志々雄、宗次郎、蒼紫、張ら、個々の技とキャラクターでそれぞれに惹きつけるシーンとなっている。なかでも志々雄の戦艦「煉獄」のシーンは、原作者の和月氏から熱心に「入れてほしい」と提案があったそうで、「煉獄」を舞台にしたクライマックスのアクションはかなりの見ごたえがある。 また個人的にとても好みだったのは、見せ場としてはほんの1シーンながら、『京都大火編』にある巻町操の決め技、怪鳥蹴り(けちょうげり)。高くジャンプして開脚し、両足でビシッと両側の敵を蹴倒す技だ。操役の土屋は3歳から日本舞踊やクラシック・バレエを習い、日本女子体育大学付属高校を経て現在は日本女子体育大学で舞踏学を専攻しているそうで、体のつくりが“子供のころから鍛えてきた”操役にハマり、動作のキレとリズムが堂に入っていて爽快だ。土屋は現在放送中のNHK連続テレビ小説『花子とアン』の主人公の妹役であり、’15年のNHK連続テレビ小説『まれ』のヒロインに決まったとのこと。今後の活躍も楽しみだ。
『京都大火編』『伝説の最期編』の2部作について大友監督は、違った見せ方を心がけつつ、「人を散々斬ってきた剣心の贖罪というテーマはぶれていない」とコメント。そして映画で描いていきたいこと、この2部作で伝えたい感覚について、こんな風に語っている。「こいつらは何のために闘っていたんだ? 僕ら自身のそんな問いかけがにじみ出てこないと、人斬りの贖罪というテーマは浮かび上がってこない。ふくよかさや複雑さを排除していくのがエンターテイメントであると思われがちですが、そうではないと思う。僕は、物語のターニングポイントではなく、キャラクターの“生き方のターニングポイント”にこだわっていきたい。剣心は決して真っ直ぐ、正義の味方として、志々雄に向かっていったわけじゃない。迷いながら、心を震わせながら生きている。『伝説の最期編』を観た果てに、はたして何が残るのか。何かズシッとくるものがあるといいですね」
公開 | 2014年8月1日公開『京都大火編』 2014年9月13日公開『伝説の最期編』 ともに丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほかにて全国ロードショー |
---|---|
制作年/制作国 | 2014年 日本 |
上映時間 | 2:19「京都大火編」 2:15「伝説の最期編」 |
配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
原作 | 和月伸宏 |
監督・脚本 | 大友啓史 |
脚本 | 藤井清美 |
出演 | 佐藤健 武井咲 伊勢谷友介 青木崇高 蒼井優 神木隆之介 土屋太鳳 田中泯 宮沢和史 小澤征悦 滝藤賢一 三浦涼介 丸山智己 高橋メアリージュン 江口洋介 藤原竜也 |
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。