スパイダーマン:ホームカミング

15歳のスパイダーマンがアベンジャーズの一員に!?
少年ピーターの恋や成長といったドラマ性
アイアンマンとの共演も話題のSFアクション

  • 2017/07/24
  • イベント
  • シネマ
スパイダーマン:ホームカミング©Marvel Studios 2017. ©2017 CTMG. All Rights Reserved.

マーベルとの共同製作により、「アベンジャーズ」シリーズを中心とした“マーベル・シネマティック・ユニバース”(MCU)の世界観を共有し、新スパイダーマンとして現在21歳の若手俳優トム・ホランドを抜擢した注目作。出演は2012年の映画『インポッシブル』のトム・ホランド、アベンジャーズシリーズでおなじみのロバート・ダウニーJr.、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のマイケル・キートン、映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のマリサ・トメイ、『ジャングル・ブック』のジョン・ファヴローほか。監督は『COP CAR /コップ・カー』の新鋭ジョン・ワッツ、製作はマーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギが手がける。15歳のピーター・パーカーは放課後にスパイダーマンとして地域のパトロール活動を独自にするなか、ハイテク武器の取引現場に遭遇する。フレッシュな若手俳優による少年の成長物語であり、トニー・スタークをはじめ人気シリーズ、アベンジャーズのキャラクターたちとの関りが楽しめるSFアクション作品である。

ロバート・ダウニーJr.,トム・ホランド

アベンジャーズの戦いによって崩壊したニューヨークのビルで、民間の残骸回収事業を取り仕切る男エイドリアン・トゥームスが仲間たちと作業を進めていると、アイアンマンことトニー・スタークと政府による合弁組織のメンバーがやってきて、高圧的な態度で現場から彼らを締め出す。憤ったトゥームスらは回収した特殊素材のガレキの一部をひそかに持ち出し、それらを使って裏稼業をはじめる。
 そして8年後。ニューヨークのクイーンズでは、15歳のピーター・パーカーがスパイダーマンとして地域のパトロール活動を毎日続け、アベンジャーズの正式メンバーになるべくトニー・スタークの側近ハッピーに日々の活動を報告している。そんななか、強力なハイテク武器の裏取引の現場に遭遇し……。

主役に若手俳優を迎え、新たなストーリーで展開するスパイダーマンの新シリーズ。大人気のアイアンマンことトニー・スタークが資本主義の権威の象徴として、反発や恨みの対象となるくだりから始まるところは現代社会でもある種の真実味があり、大人が観ても入りやすい内容だ。監督は少年ピーターことスパイダーマンがアベンジャーズと関わる今回のストーリーについて語る。「15歳の少年がスーパーヒーローになる理由を、物語で説明する必要がないんだ。ピーターはMCU のなかで成長していて、8 歳のときに『俺がアイアンマンだ』と話すトニー・スタークを見ている。スーパーヒーローが存在する世界の楽しさに説明抜きで素直に入っていけるんだ」

ジョン・ファヴロー,ロバート・ダウニーJr.,トム・ホランド

スパイダーマンこと15歳のピーター役は、トム・ホランドがフレッシュな印象で好演。体操やアクロバットの経験を生かし、スタントのアイデアを出すなどアクションにも積極的に取り組んだという。スパイダーマンの生みの親であるスタン・リーから、「スパイダーマンの役をやるために生まれてきた」とお墨付きを得ているトムは、2017年6月7日(現地時間)にシンガポールで行われたファン・イベントにてこのように語った。「もし15歳の時にスーパーパワーを与えられたら、それは人生で最高に楽しい時間になる。この映画はスーパーヒーローの映画であると同時に、キャラクター自身がヒーローであることを楽しんでいることを観ることができる作品なんだ」
 アイアンマンことトニー・スターク役はおなじみのロバート・ダウニーJr.がいい塩梅で、ガレキの残骸回収業者から裏稼業に転向するエイドリアン・トゥームス役はマイケル・キートンが、トニーの側近ハッピー役はジョン・ファヴローが、ピーターと同居するメイおばさん役はマリサ・トメイが、ピーターの親友ネッド役はジェイコブ・バタロンが、ピーターが思いを寄せるリズ役はローラ・ハリアーが、全米学力コンテストに参加するメンバーのひとりであるミシェル役はゼンデイヤが、それぞれに演じている。学校教材ビデオとしてキャプテン・アメリカがちょいちょい登場するのもコミカルで面白い。

見どころはもちろん、ビルからビルへと飛び移るスパイダーマン特有の動きや、ハイテク武器を駆使する相手との戦いといったさまざまなアクションだ。また、民間事業者であるエイドリアンのトニーへの反発、ピーターが通うミッドタウン科学技術高校での恋や友情、そしてアベンジャーズに憧れるピーターと、アベンジャーズでは最年少となるピーターに目をかけるトニーとの師弟のような関係、未熟なピーターが挑戦と失敗を繰り返しながら成長していく様子、“罪を憎んで人を憎まず”という思いを実践することなど、ドラマ性のある内容も本作の見どころとなっている。

トム・ホランド

スパイダーマン・シリーズで初めてマーベル・スタジオが製作に関わり、“マーベル・シネマティック・ユニバース”(MCU)の1作品となることが話題の本作。この映画に製作として参加しているマーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギは、トム・ホランド演じるスパイダーマンは5つの作品に登場すると明言。まずは2016年の『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』、今回の『スパイダーマン ホームカミング』、そして2018年公開予定の『Avengers: Infinity War』、2019年公開予定のアベンジャーズシリーズの新作(タイトル未定)、そして本作の続編である『Spider-Man: Homecoming 2(仮)』。本作のラストから、ピーターはアベンジャーズにどう関わっていくのか? ロバート・ダウニーJr.がアイアンマンの引退を検討しているという報道もあるなか、トム・ホランド版スパイダーマンはどのように展開していくのか、今後も楽しみである。

作品データ

劇場公開 2017年8月11日TOHO シネマズ 日劇ほかにて全国ロードショー
制作年/制作国 2017年 アメリカ映画
上映時間 2:13
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
原題 Spider-Man: Homecoming
監督 ジョン・ワッツ
出演 トム・ホランド
ロバート・ダウニーJr.
マイケル・キートン
マリサ・トメイ
ジョン・ファヴロー
ゼンデイヤ
トニー・レヴォロリ
ローラ・ハリアー
ジェイコブ・バタロン
:あつた美希
ライター:あつた美希/Miki Atsuta フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。
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