あれから数年、オーロラ姫がフィリップ王子と婚約
祝福の裏で、妖精界の滅亡を目論む陰謀が動き出す
愛をテーマに描くファンタジー・アドベンチャー第2弾
2014年のヒット作『マレフィセント』と同様にアンジェリーナ・ジョリーが主演と製作総指揮を務め、その続編が完成。共演は、『メアリーの総て』のエル・ファニング、『オン・ザ・ロード』のサム・ライリー、『アントマン&ワスプ』のミシェル・ファイファー、監督は2017年の『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』のヨアヒム・ローニングが、初の単独監督として手がける。マレフィセントとオーロラ姫が森で妖精たちと平和に暮らすなか、オーロラ姫がフィリップ王子からプロポーズを受ける。祝福に沸き立つなか、妖精界の滅亡を目論む陰謀が動き出す。前作から数年後、成長し女王としての在り方を模索するオーロラ姫と、不器用ながらも彼女を慈しみ見守るマレフィセントの新たなドラマを描く。“邪悪な妖精マレフィセントの究極の愛”をテーマに、異なる種族間の対立や相互理解を暗喩的に描く、ファンタジー・アドベンチャーの第2弾である。
マレフィセントとオーロラ姫が“真実の愛”を得てから数年後。オーロラ姫は精霊たちとともに森で暮らし、女王としての在り方を模索するなか、フィリップ王子からプロポーズされ、大喜びで受け入れる。マレフィセントに仕えるディアヴァルが成り行きを報告すると、オーロラ以外の人間を憎むマレフィセントはいたく不機嫌になるも、オーロラから説得され、仕方なく2人の婚約を受け入れる。オーロラ姫とフィリップ王子の婚約の知らせに人間界も妖精界もお祝いムード一色のなか、妖精界を滅ぼそうとする大がかりな罠が動き出していた。そして両家の顔合わせが行われ、結婚式の日を迎えるが……。
1959年の名作ディズニー・アニメーション『眠れる森の美女』のオーロラ姫に“永遠の眠り”の呪いをかけたマレフィセントを主演に、新たな解釈でオリジナルのストーリーを描くドラマの続編。辛い過去から人間を憎む“邪悪な妖精”になったマレフィセントが、“真実の愛”を見出した前作から、数年後を描いている。2019年8月24日(現地時間)にカリフォルニアで行われたディズニーのファンイベント「D23 Expo 2019」にて、アンジーは続編を作った理由について、「とにかく彼女(マレフィセント)が恋しかった」とコメント。マレフィセントというキャラクターの魅力と今回の物語について、このように語っている。「誰だって人生のどこかで辛い経験をするもの。それによって暗く、怒りに燃える人になってしまうことはあるわ。その暗いところから戻ってこられるか。人間性を失った後に、またそれを手にすることができるのか。彼女は生まれつき悪い人ではないの。人々を傷つけたいのではなく、自分の信念のために戦う。そして“人と違う”ことに悩みを抱える。そこが共感を誘うのでしょうね。今回のマレフィセントは、家族として結ばれたはずのオーロラと離れ離れになる。家族とは何かを問う物語なの」
またローニング監督は、マレフィセントの物語と続編への思いを語る。「マレフィセントとオーロラ、このふたりの親と子としての愛情が深く描かれていたことこそが『マレフィセント』が成功した理由だと思う。だから今回は、それをどう掘り下げられるか、親と子の普遍的な絆を、自分なりにどう模索できるかがカギだと思った」
オーロラや妖精たちを守り人間を憎むマレフィセント役は、アンジーがハマリ役として強く美しく体現。堂々たる威厳や冷たい美貌のみならず、ユーモアのあるエピソードでチャーミングさやかわいさが垣間見えるところが楽しい。マレフィセントを母として慕い、フィリップ王子と婚約するオーロラ役は、エルが少女から娘へと成長した等身大の愛らしさで表現。同じ役を演じることも続編も初めてというエルは、前述のイベント「D23」にて、「1作目を撮影した時は14歳、公開されたのは16歳の時でした。そして今は21歳。まるでオーロラと同じように、人生の特別な時を振り返って見つめ直しているような気がします」とコメント。また2019年9月30日(現地時間)にロサンゼルスで行われたワールドプレミアにて、アンジーとの再共演について、エルはこのように語った。「前作から長い時間が経って私も大きく成長したし、新しい経験もしたわ。アンジェリーナとの関係も変化し、前には話せなかったことも今は話せるようになって、一緒にワインも飲めるのよ。彼女は本当に憧れの女性だわ」
そしてアンジーはワールドプレミアにて、エルをはじめこの物語の共演者たちとの特別な絆について笑顔で語った。「私たちはクレイジーな大家族なの。役柄のせいかわからないけれど、エルを本当に愛しているの。特別な家族のような関係よ」
マレフィセントに仕える忠実なカラスのディアヴァル役はサム・ライリーが、前作の最後にオーロラ姫と結ばれ、彼女を心から愛し結婚を願うフィリップ王子役はハリス・ディキンソンが、そしてアルステッドの国王ジョンの妃で、フィリップ王子の母イングリス王妃役はミシェル・ファイファーがそれぞれに演じている。
日本語吹き替え版の声は、前作に引き続き上戸彩、福田彩乃、深見梨加、阪口周平、新たに小野賢章、五十嵐麗、永宝千晶が担当している。
個人的には、おとぎ話の世界観をあえて人間臭く、とても生き生きと表現していることに魅力を感じた。マレフィセントが愛娘オーロラの婚約に動揺し、結婚相手の家族との顔合わせに緊張する、というエピソードもユーモラスで、あるくだりには異人種間の理解の難しさを含むリアルさも。また劇中では、妖精も美しく儚いものやかわいらしいものだけじゃなく、北欧やケルトの神話や伝承を思わせるような、厳しい大自然や、荒々しいヴァイキングのような野性味のある存在もあり、ダーク・ファンタジーの世界観が力強く表現されている。こうした演出には、雄大な自然と共生するノルウェー生まれのローニング監督の感性が、よく活かされているのかもしれない。監督は撮影前に、アンジーやスタッフ陣と続編であり新作であるバランスをどうとるかを話し合い、自身での方向性をこのように定めたと語る。「ファンの愛した要素を再び提供したいと思うと同時に、続編として次のレベルに行きたいとも思っていた」
キャラクターにアンジー自身の人生と重なる面があることも注目され、話題となっている本作。2019年10月3日に東京で行われた本作の来日レッドカーペットイベントにて、アンジーはこの物語のテーマについてこのように語った。「家族というのは決して“血がつながっているものでないといけない”ということは無い、ということ。そしてダイバーシティ(多様性)は強いということ。私たちはひとつになれた時こそ強くなれるのです」
またローニング監督は本作に込めたメッセージについて、このように語っている。「アンジェリーナと僕にとって大切だったのは、今日の社会が少しばかり反映されたメッセージであることだった。お互いに違いがあっても、もう少し親切に接する気持ちをもとう。お互いにもっと受け入れる寛容さをもとう。特にオーロラが象徴するこの映画のテーマは、もっと優しい気持ちで人と接しよう、というものだと僕は思っている」
来日レッドカーペットイベントの最後には、アンジーからこのようなコメントも。「この映画が皆さんの期待を超えて、心に響いてくれたら嬉しいです。そういった作品になったら、また次もお届けできるかも」
アンジーにとって思い入れのある“マレフィセント”、さらなる続編なるか。個人的にあの世界とのつながりがどう展開するかが気になるので、さらに進化した「3」の製作を、世界中のファンとともに楽しみにしている。
公開 | 2019年10月18日よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国ロードショー |
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制作年/制作国 | 2019年 アメリカ |
上映時間 | 1:59 |
配給 | ウォルト・ディズニー・ジャパン |
原題 | 『Maleficent: Mistress of Evil』 |
監督 | ヨアヒム・ローニング |
脚本 | リンダ・ウールヴァートン ノア・ハープスター マイカ・フィッツァーマン・ブルー |
製作総指揮・出演 | アンジェリーナ・ジョリー |
出演 | エル・ファニング ミシェル・ファイファー ハリス・ディキンソン サム・ライリー キウェテル・イジョフォー |
日本語吹替版の声の出演 | 上戸 彩 小野賢章 福田彩乃 |
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