修道院と刑務所、2つの隔絶世界で生きる人々を切り取る
戦後を代表する写真家、奈良原一高が1958年に発表した初期の代表作シリーズ「王国」を紹介する個展です。
1931年福岡県に生まれ、早稲田大学大学院で美術史を専攻。在学中の1956年、初個展長崎沖にある炭鉱の島、通称“軍艦島”などを取材した「人間の土地」を開催し、注目されます。1958年には、個展「王国」で日本写真批評家協会賞新人賞を受賞しました。1962年から3年間ヨーロッパに、1970年から4年間アメリカに滞在。日本写真批評家協会賞作家賞、芸術選奨文部大臣賞、日本写真協会賞年度賞などのほか、1996年には紫綬褒章も受賞しています。
「王国」は、北海道の修道院と、和歌山の女性刑務所を舞台に隔絶された世界で生きる人間を捉えた作品です。二部構成で“沈黙の園”は修道院、“壁の中”と題された作品群は女性刑務所が舞台となっています。タイトルの「王国」は、アルベール・カミュの中篇小説集『追放と王国』にちなんだものです。極限状況を生きる人の姿が見る人に強く訴えかける写真展です。
展覧会名 | 奈良原一高 王国 |
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会期 | 2014年11月18日(火) 〜 2015年3月1日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし11月24日・1月12日は開館)、 11月25日(火)、12月28日(日)〜1月1日(木・祝)、1月13日(火) |
時間 | 10:00〜17:00(金曜は20:00まで) ※入場は閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京国立近代美術館 千代田区北の丸公園3-1 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 430円、大学生 130円 |
公式サイト | https://www.momat.go.jp/ |
問合せ | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
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