文字の博覧会 -旅して集めた“みんぱく”中西コレクション-展

世界に約300ある文字の多様性や創造性に触れる

  • 2016/05/31
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ラテン文字
ラテン文字。聖務日課集の紙片。16世紀。聖母マリアの聖務日課(教会の祈り)の一部で、携帯用。金や銀、飾り文字が施されている。

世界各国の文字に注目し、多くの文字資料を収集した中西亮(1928〜94)氏。現在、国立民族学博物館に所蔵されている「中西コレクション」に焦点を当て、文字の多様性や人々の創造性に迫る企画展です。

京都にある中西印刷株式会社の6代目、中西亮氏は25年間に100カ国以上を旅して3,000点近くの文字資料を収集しました。集めた文字は95種類に達し、中東、ヨーロッパ、アジアなど、世界各地にまたがります。集めた文字の中には、竹筒、ヤシの葉、樹皮、布、紙、粘土板などの媒体素材が、文字の形に影響を与えたように見て取れるものも。

本展では、「中西コレクション」から文字資料約80点を抜粋。中東・欧州、インド・東南アジア、漢字文化圏に分けて展示します。中東と欧州では、ヘブライ文字、アラビア文字、ギリシャ文字、ラテン文字など、インドではデーヴァナーガリー文字やタミル文字など、東南アジアではスマトラ島のバタク文字など、東アジアでは中国の西夏文字やチベット文字などを取り上げます。また、中西氏が文字を収集する様子を当時のアルバムで紹介。新聞や切手などだけでなく、紙幣まで貼りこむなど、あらゆる文字を収集していた様子が見られます。

  1. グラゴル文字
    グラゴル文字。グラゴル文字を19世紀まで用いていた、クロアチアのクルク島のグラゴル文字刻文石片で、島の有力者について記してある。
  2. ペルシャ文字
    ペルシャ文字。ナスタアリーク体で書かれた、ペルシャの詩人ニアーズの自筆書。神の名前のほか「40回読めばいいことがある」などと記されている。
  3. バタク文字
    バタク文字。薬(呪薬)を入れる容器。インドネシア、スマトラ島のトバ・バタク民族が用いる文字。

開催概要

展覧会名 文字の博覧会 -旅して集めた“みんぱく”中西コレクション-展
会期 2016年6月2日(木) 〜 8月27日(土)
休館日 水曜日、8月10日(水)〜17日(水)
時間 10:00〜18:00
会場 LIXILギャラリー東京
中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル LIXIL:GINZA 2F 
入場料 無料
公式サイト https://livingculture.lixil.com/gallery/
問合せ 03-5250-6530

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