日々進化! 木彫、現代絵画、写真と邸宅風建築の融合から生まれる独自空間
のみや刀を使った伝統的な木彫りで、クスノキの丸太から実物大の動物たちを制作している彫刻家 三沢厚彦。個性的な設計で知られる松濤美術館を舞台に、親交のある彫刻家、画家、写真家の4人とともに独自の展示空間を創り上げるユニークな企画展です。
孤高の建築家とも呼ばれた白井晟一が晩年に設計した代表作である松濤美術館。近代的なホワイトキューブとは真逆とも言える邸宅のような場所に、削り出された荒々しさが強い存在感となっている実物大の動物作品「ANIMALS」がたたずむ。異なる雰囲気が融合して生まれる独特な空間が展示の目玉。
「彫刻家と画家と写真家、5人が集まった。僕自身の想いでもあるが、“彫刻と絵画、その間とその先は”というべきものが、館の中で示唆されるべき出来事として起こればいいな、と願うのである」と、コメントしている三沢は、館の主人として滞在。館内で制作や展示を行い、親交の深い、彫刻家の舟越桂、画家の小林正人と杉戸洋、写真家の浅田政志を客人として迎えて、「ANIMALS」と彼らの作品とのコラボレーションも展開されます。
本展で館の主人兼住人として客人を招く三沢は、「ANIMALS」シリーズのほか、絵画、ドローイング、セラミック作品なども手掛けています。1951年生まれの舟越桂は、人物をモチーフとした木彫で知られる彫刻家。深い洞察力と造形力を持って制作した作品で、空間にピンとした緊張感をもたらします。画家 小林正人が描く絵画では、会場の空間と呼応して別の場所へ導くパワーを、杉戸洋の作品では、絵画と空間の秀逸な関係性の創造が見どころに。謎の館に集う作家たちの肖像写真、集合写真、展示空間などを撮影し、会期中も動いていく展覧会の様子を伝える、写真家の浅田政志は今までの家族写真などのシリーズ作品から一転した新局面でアプローチします。5人の芸術家が邸宅風の建物の空間をいかに攻略し、異なる見え方が体験できる場となるかが肝となる遊び心とチャレンジ性に富んだ展示です。
展覧会名 | 三沢厚彦 アニマルハウス 謎の館 |
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会期 | 2017年10月7日(土) 〜 11月26日(日) |
休館日 | 10月10日(火)、16日(月)、23日(月)、30日(月)、 11月6日(月)、13日(月)、20日(月) |
時間 | 10:00〜18:00(金曜は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 渋谷区立松濤美術館 渋谷区松濤2-14-14 |
入館料 | 一般 500円、大学生 400円、高校生・60歳以上 250円、小中生 100円 ※渋谷区民は2割引(金曜無料) ※土日・祝休日は小中生無料 |
公式サイト | https://shoto-museum.jp/ |
問合せ | 03-3465-9421 |
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