mikerannjerono ミケランジェロの大理石彫刻2点が初来日!古代とルネサンス美術を結ぶ男性美に着目
古代ギリシャ・ローマの美術をベースに生まれたルネサンス美術。古代で美の規範となり、ルネサンス期の芸術家たちも学び追随した男性美に焦点を当て、ミケランジェロの大理石彫刻2点を中心に2つの時代で追求された理想の身体表現を追う企画展です。
古代ギリシャやローマで追い求められた理想の美。その規範は男性の裸体表現を通して示され、男性裸体彫刻が多く造られました。ルネサンス期の芸術家たちは、古代の彫刻作品から肉体や顔の造形を学び、男性の理想表現を掘り下げていきます。中でも、理想の男性の身体を最も追い求めたのがミケランジェロです。彫刻、絵画、建築と幅広い分野で活躍したものの、自身は自らを「彫刻家」と呼んでおり、彫刻作品にはその美意識が最も体現されていると言われています。しかし、ミケランジェロの大理石彫刻作品は世界に約40点しかなく、《ダヴィデ》などの大理石彫刻の名作は所蔵する各地で至宝とみなされて、借用は大変困難でした。
本展では、ミケランジェロが初期に制作した《若き洗礼者ヨハネ》と、壮年期に制作した《ダヴィデ=アポロ》を中心に、古代ギリシャ・ローマとルネサンスの両時代に追い求められた男性美と理想の身体を題材とする作品を展示します。
前半では、男性の裸体表現を人間の肉体そのものと、人間を表現する内容(主題)のふたつの切り口で考察。年齢の異なる体、相貌の表現、アスリートと戦士、神々と英雄などの観点で2つの時代を比較しながら、それぞれの特徴を展観します。後半は、《ダヴィデ=アポロ》と、ダヴィデとアポロのそれぞれをテーマとする作品が紹介されます。《若き洗礼者ヨハネ》では、制作の背景に加えて、スペイン内戦による破壊とその後の修復も解説。より深く作品に関われます。また、ルネサンス期に影響を与えた古代彫刻として《ラオコーン》(展示はルネサンス時代の模刻)を紹介するほか、ルネサンス期以降の作家によるミケランジェロを題材とする絵画や工芸品も展示し、ミケランジェロの彫刻だけでなく後世への影響も含めて幅広く展観できます。
展覧会名 | ミケランジェロと理想の身体 |
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会期 | 2018年6月19日(火) 〜 9月24日(月・休) |
休館日 | 月曜日(ただし7月16日、8月13日、9月17日、9月24日は開館)、7月17日(火) |
時間 | 9:30〜17:30(金・土曜日は21:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 国立西洋美術館 台東区上野公園7-7 |
観覧料 | 一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 800円 |
公式サイト | https://www.nmwa.go.jp/jp/index.html |
問合せ | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
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