5年に及ぶの共同プロジェクトの集大成!アジアの黎明期の現代アートが集結
1960〜90年代に生まれたアジア各地の現代アートに注目し、その共通点と相違点を見つけてアートとアジアの見方に新たな視点を見出す企画展です。東京国立近代美術館、韓国国立現代美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポール、国際交流基金アジアセンターによる5年に及ぶの共同プロジェクトの集大成となる展示で、日本で開催後、韓国とシンガポールに巡回します。
20世紀後半は、アジアの各地で大きな出来事が続きました。植民地支配からの独立、急速な近代化、東西冷戦によるイデオロギーの対立、ベトナム戦争の勃発、民族間の対立、民主化運動の高揚など、社会が大きく変わる激動の時代となります。各国のアーティストは、現実の中で「美術」とは何かを自らに問いかけ、既存のジャンルに留まらない表現を生み出し、実験的な作品を制作してきました。前衛的な作品も多く現れたこの時代は、アジアが近代美術から現代美術へと移行していく、現代アートの黎明期と捉えられています。
本展は、テーマ別に3章で構成。本展の全体像を理解するための「イントロダクション」で、アジアの地域性と社会背景を解説します。「1「美術」を問い直す…新たな表現方法の開拓」では、西洋に由来する美術という概念に疑問を持ち、絵画や彫刻の形式に捉われず、自らの身体や、石、クッション、ガラス、わらなどの日常的な素材を活用して表現方法を開拓していく様子を展観します。
「2 芸術家と「都市」…新しいアートが展開した場」では、近代化による生活の変化がもたらした貧困問題や民族紛争など、都市の光と影を映像で表したり、消費社会を皮肉る絵画を描いたり、路上パフォーマンスが行われたり、実験的な表現を育む場となった「都市」に着目します。
「3 新しい「連帯」を求めて…アーティスト・グループの誕生」では、民衆との“連帯”を主張するグループや、ジャンル横断的な活動を展開したグループなど、体制やタブーも臆せず活動した芸術家集団をクローズアップ。
日本、韓国、台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、インドなど、10を超える国と地域の絵画からインスタレーションまでの幅広いジャンルを網羅し、90組以上の作家による約140点の作品が集います。時代、場所、国といった枠組みを越えて作品を比較することで、意外な共通点を見つけ、アジアとの新たな関係を考えるヒントを目指します。
展覧会名 | アジアにめざめたら アートが変わる、世界が変わる 1960-1990 年代 |
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会期 | 2018年10月10日(水) 〜 12月24日(月・休) |
休館日 | 月曜日(ただし12月24日は開館) |
時間 | 10:00〜17:00(金・土曜は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京国立近代美術館 千代田区北の丸公園3-1 >> 会場の紹介記事はこちら |
観覧料 | 一般 1,200円、大学生 800円、高校生以下および18歳未満 無料 無料観覧日:11月3日(土・祝)文化の日 |
公式サイト | https://www.momat.go.jp/ |
問合せ | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
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