初のプリツカー建築賞3人同時受賞。土地に根差した詩情豊かな建築とは
スペイン・カタルーニャ地方を拠点に歴史、文化、自然に根差した活動を行っているRCRアーキテクツ。土地に根差した詩情豊かな建築を生み出すその活動に注目し、夢をテーマに進めている「ラ・ヴィラ」プロジェクトを通して、彼らが実現しようとしているものを探る企画展です。
RCRアーキテクツは、1988年、ラファエル・アランダ(1961年〜)、カルマ・ピジェム(1962年〜)、ラモン・ヴィラルタ(1960年〜)の3人により、スペインのカタルーニャ地方オロットに設立された建築スタジオです。2008年、旧彫刻鋳造工場の「バルベリ・スペース」へ拠点を移し、2013年、RCR BUNKA財団を設立。建築、ランドスケープ、アート、文化などと社会との関わりを活発化させる活動に力を入れています。これまで、「トゥッソル・バジル陸上競技場」(スペイン オロット、1991〜2012年)、「ヴァールゼ・クローク・メディアテーク」(ベルギー ゲント、2017年)などを手掛け、2017年にはプリツカー建築賞を3人同時に受賞する快挙を成し遂げました。
本展では、データ、図面、コンセプト・スキームなどの基本的な説明、写真家 鈴木久雄による代表作品の映像などを通して、RCRの建築の捉え方と活動歴を紹介。進行中の「ラ・ヴィラ」プロジェクトでは、奈良県吉野町に、研究施設、工房、宿泊施設、パビリオンなどを配し、人が集い、学び、知覚そのものを研究する場をつくる、自分たちの“夢”を体現させています。特に、“紙のパビリオン”は、現地の人々と協力し、同地の木材を使用しており、注目です。展示ではパビリオンの構造体の一部、吉野をめぐる旅を追ったドキュメンタリー映像、RCRが描いたドローイングなどが並びます。「私たちにとって人生とは夢であり、建築とは夢を見るための道具である。私たちは夢と建築を通して、真に重要な現実を創造することができる。そのような夢を通して、私たちは人生をたどっていくのだ。」と話すRCR。彼らが目指す「夢のジオグラフィー」の一端を体感できるほか、長年にわたる日本との交流もたどれる見どころの多い企画展となっています。
展覧会名 | RCRアーキテクツ展 夢のジオグラフィー |
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会期 | 2019年1月24日(木) 〜 3月24日(日) |
休館日 | 月曜・祝日 |
時間 | 11:00〜18:00 |
会場 | TOTOギャラリー・間 港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F |
入館料 | 無料 |
公式サイト | https://jp.toto.com/gallerma |
問合せ | 03-3402-1010 |
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