江戸時代のおいしい食事情を観て味わう
「浮世絵」と「食」を掛け合わせたオリジナル展示
江戸の文化を、類まれな表現力と技術で生き生きと描き残し、世界中から高い評価を得ている浮世絵。その世界には、江戸の風俗史として日本の食が度々描かれてきた。和食が無形文化遺産へ登録され注目を集める今、「浮世絵」と「食」を掛け合わせたオリジナル展覧会が開催される。
本展は4章立てで展開。第1章「季節の楽しみと食」では、春夏秋冬の年中行事にまつわる浮世絵の中に描かれた、すしや豆腐、西瓜や焼芋、握り飯や餅をはじめ、誰もが憧れた歌舞伎の芝居小屋で観客たちが楽しんだ菓子、弁当、すしなど、泰平の世が続いた江戸時代に人々が謳歌した食を紹介。
第2章「にぎわう江戸の食卓」では、江戸湾で捕れたネタを用いたすし、鰻、天ぷらをはじめ、嬉しそうに白玉を見つめる女性が描かれた浮世絵などから、当時の食事情を紐解く。さらに、江戸の料理書から、浮世絵に描かれた食・料理を探り出して再現した当時のレシピも紹介する。
第3章「江戸の名店」では、江戸の外食文化を展観。名高い会席料理屋が歌舞伎役者とともに描かれた《東都高名會席盡》などからも、有名飲食店は文人たちの交流の場だけに留まらず、江戸の人々の中で話題にのぼるほど発展していたことが分かる。
第4章「旅と名物」では、歌川広重や葛飾北斎らが手がけたいくつもの東海道シリーズの中でも、飲食に関わるシーンを描いた東海道作品に焦点を当てる。各宿の美しい景色以外にも、食いしん坊な江戸の人々が心の支えにしたであろう、旅の名物がズラリと並ぶ。
浮世絵に描かれた食のシーンを追いながら、現代の暮らしにもつながる江戸の食文化を紐解き、江戸時代ならではの料理方法にも触れることで、浮世絵の楽しみ方の幅がさらに広がるはずだ。
展覧会名 | おいしい浮世絵展〜北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい〜 |
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会期 | 2020年7月15日(水) 〜 9月13日(日) ※会期中展示替えあり |
休館日 | 8月14日(金) |
時間 | 10:00〜20:00 ※7月21日・28日・30日、8月28日は17:00まで ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 森アーツセンターギャラリー 港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52階 |
観覧料 | 一般 1,800円、高大生 1,300円、小中生 800円 ※日時指定予約制 |
公式サイト | macg.roppongihills.com |
問合せ | 03-5777-8600(ハローダイヤル) |
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