ユージーン・スタジオ 新しい海 EUGENE STUDIO After the rainbow

国際的に注目されるユージーン・スタジオの全貌に、どこよりも早く迫る

  • 2021/11/05
  • イベント
  • アート

1989年アメリカ生まれの寒川裕人による、日本を拠点とするアーティストスタジオ、EUGENE STUDIO(ユージーン・スタジオ)。その国内美術館における初個展、また平成生まれの作家としては東京都現代美術館初となる個展が実現。

「89+」展(2014年、サーペンタイン・ギャラリー、ロンドン)における作品提供や、個展「THE EUGENE Studio 1/2 Century later.」(2017年、資生堂ギャラリー)、「de-sport」展(2020年、金沢21世紀美術館)への参加など、国内外の作品発表において高い評価を得ているユージーン・スタジオ。さらに、アメリカを代表する現代SF小説家ケン・リュウとの共同制作、完全な暗闇で能のインスタレーション「漆黒能」(2019年、国立新美術館)、2021年にはアメリカで発表した短編映画がヒューストン国際映画祭、ブルックリン国際映画祭、パンアフリカン映画祭、Amdocs等のアカデミー賞公認国際映画祭を含む10以上の国際映画祭で受賞やオフィシャルセレクションに選出されるなど、自由な発想の幅広い活躍に国際的な注目が集まっている。

本展覧会は、平面作品から大型インスタレーション、映像作品、彫刻作品等で構成される。『2001年宇宙の旅』のエンディングセットを風化させ、物質とテクノロジーの終焉に迫った《善悪の荒野》をはじめ、高揚や共感のメカニズムに迫った《「あるスポーツ史家の部屋と夢」より#連弾》や、真っ白なカンバスに100人が接吻して“愛”や“信仰”という精神的支柱を出現させた〈ホワイトペインティング〉シリーズ等のこれまでの代表作に加え、発想の深度を探りながら展開させた未発表の最新作までを一堂に集め、ユージーン・スタジオの多岐にわたる活動に通底する視点や発想、哲学を紐解く。個人的な関心から美術史、過去の事象や文明などの主題を並列に昇華させた作品群は、単なる二次元的なヴィジョンではなく、社会の環境や循環のなかで生きる私たちの存在を起ち上がらせる。

歴史の転換点ともいうべき現在、批判や皮肉から立脚する表現ではなく、現実を見据えて未来へと漕ぎ出すための叡智を喚起させる作品群に期待したい。

  1. ユージーン・スタジオ 《ゴールドレイン》(部分) 2019年 作家蔵 ©Eugene Kangawa
  2. 〈レインボーペインティング〉より 2021年 作家蔵 ©Eugene Kangawa
  3. ユージーン・スタジオ 《あるスポーツ史家の部屋と夢より#連弾》 2014年 作家蔵 ©Eugene Kangawa
  4. ユージーン・スタジオ スタジオ風景 2021年 ©Eugene Kangawa
  5. 横尾忠則《高い買物》2020年 作家蔵
  1. ユージーン・スタジオ 《ゴールドレイン》(部分) 2019年 作家蔵 ©Eugene Kangawa
  2. ユージーン・スタジオ 〈レインボーペインティング〉より 2021年 作家蔵 ©Eugene Kangawa
  3. ユージーン・スタジオ 《あるスポーツ史家の部屋と夢より#連弾》 2014年 作家蔵 ©Eugene Kangawa
  4. ユージーン・スタジオ スタジオ風景 2021年 ©Eugene Kangawa
  5. ユージーン・スタジオ 《善悪の荒野》 2017年 作家蔵 ©Eugene Kangawa

開催概要

展覧会名 ユージーン・スタジオ 新しい海 EUGENE STUDIO After the rainbow
会期 2021年11月20日(土)〜2022年2月23日(水・祝)
休館日 月曜日(1月10日、2月21日は開館)、12月28日(火)〜1月1日(土・祝)、1月11日(火)
時間 10:00〜18:00
※展示室入場は閉館時間の30分前まで
会場 東京都現代美術館 企画展示室 地下2F
江東区三好4-1-1
観覧料 一般 1,300円、大学・専門学校生・65歳以上 900円、中高生 500円、小学生以下無料
※予約優先チケットあり
※詳細はこちらをご覧ください
公式サイト https://mot-solo-aftertherainbow.the-eugene-studio.com
問合せ 050-5541-8600 (ハローダイヤル)

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