タイを拠点に活動する若手ビデオアーティスト、カウィタ・ヴァタナジャンクールの日本初個展。彼女の作品は、タイにおいては未だに女性のみがするものとみなされ、時間も体力も必要とする日常の家事や労働を、作家自身が道具の一部となり身体で表現するというスタイル。独特の蛍光色のポップな画面と、ユーモアある動きから親しみやすさを覚えるが、その根底には貧富の差やフェミニズム、暴力性など、タイの社会が抱える問題が見え隠れする。重いテーマを魅力的なエンターテインメントとして魅せる、作家のバランス感覚が秀逸だ。会期は11月19日（土）まで。日月祝休。時間は11:00〜19:00。