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日野之彦「外へ」

日野之彦「外へ」
SNOW Contemporary(西麻布2-13-12 早野ビル404)

2018/5/16(水)
 大きく開いた瞳孔にポカンと空いた口、一度観たら忘れられない強烈な人物像を描く日野之彦(ひのこれひこ)の新作展が「SNOW Contemporary」で開催中だ。

 日野のアイコンであるこの異様な人物像は、ポーズや服装、表情など人物を理解するための情報を全て排除した結果で、背景にも何かを連想させる要素は入れ込まない事が今までのセオリーだった。
 しかし今展では、そのタイトルが指し示すように、この人物を密室から屋外へといざなうことで、作為的な状況を作り出し、積極的に物語性を生み出そうと試みている。

 バラの花が咲き乱れる庭園でくるりと振り返る人物、日本の典型的な街並みを背景に、あの惚けた表情で急にフレームインしてくる人物、朝焼けを見て涙を流す人物…。どの作品も、鑑賞者の中でストーリーを組み立てるヒントは十分にあるはずなのだが、その異様な存在感に圧倒され、逆にこちらが試されているような感覚になってくる。
 日野の作品は、これからももっと面白くなりそうだ。

会期は6月9日(土)まで。日月火祝休。時間は13:00〜19:00。