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扇の国、日本

扇の国、日本
サントリー美術館

2018/11/27(火)
 日本の発明品で、古来より海外にも多く輸出されていた「扇」は、今も昔も身近な美術品として親しまれながら、これまで扇にテーマを絞った展覧会はほとんど無かったそう。今展では、そんな扇に脚光をあて、幅広い時代と視点から、数百年に及ぶ扇の美の世界を紹介する。

 扇には、薄い板を綴じ重ねた「檜扇(ひおうぎ)」と、竹骨に紙や絹を張った「紙扇(かみおうぎ)」の2種類があり、第一章では古い時代に神聖な祈りの存在だった檜扇を、貴重な国宝や重要文化財から紐解いていく。

 次に注目したいのは、名古屋城の襖絵《扇面流図》。時代が進むにつれて主流になった紙扇を、橋の上から落とし流れゆく姿を楽しむ「扇流し」がデザイン化された作品で、日本らしい儚さへの美意識と当時の風俗がよく分かる一件だ。

 また、扇絵を描かなかった絵師はいないと言えるほど、あらゆる流派の絵師や文人が扇に絵を描いており、今展でも尾形光琳、長沢芦雪、酒井抱一など、人気絵師らの作品をウインドウショッピング感覚で鑑賞できるのが楽しい。

会期は11月28日(水)〜2019年1月20日(日)。火曜(1月15日を除く)、12月30日〜1月1日休。時間は10:00〜18:00(金・土曜、12月23日、1月13日は20:00まで。12月29日は18:00まで)。会期中展示替えあり。

【左奥】葛下絵扇面散屛風 六曲一双のうち右隻 江戸時代 18世紀 泉屋博古館 [全期間展示(ただし場面替えあり)]
【左手前】牡丹図 谷文晁ほか画 一本 江戸時代 18〜19世紀 太田記念美術館[展示期間:11/28〜12/24]
【中央】雷神図 酒井抱一画 一本 江戸時代 18〜19世紀 太田記念美術館[展示期間:11/28〜12/24]
【右奥】一の谷合戦図屛風 海北友雪画 六曲一双 江戸時代 17世紀 埼玉県立歴史と民俗の博物館[展示期間:11/28〜12/24]