六本木ヒルズ A/Dギャラリー
開幕直後に臨時休廊となってしまった、A/Dギャラリーの江口綾音「大地の内臓」展が、6月21日まで会期を延長し再開している。
1985年北海道生まれの江口は、2011年に金沢美術工芸大学大学院を修了、2019年から約1年間インドネシア・ジョグジャカルタで滞在制作を行い、今展ではそのインドネシアでの体験を融合させた作品を発表。
“可愛くて気持ち悪い絵を描いている”と本人が表現する作品は、生と死、光と影、可愛いとグロテスクなど常に二面性をはらむ。油彩の艶とマットでつくり出す絶妙な質感や立体感も、この二面性を体感的なものにしている。
そして今展では特に、ムスリムの祭事で見た生贄の牛や山羊の臓器が、海中の珊瑚や地上の植物と似ていたことから、あらゆるものの内臓(内側)を見てみたいという作家の欲求を具現化。南国の植物、海の生き物、珊瑚やジョグジャカルタの街中に描かれたグラフィティを、その衝動と融合させることで、ドクドクと脈打つ生と、どこか涼し気なフィクションの、相反する世界観を見事に共存させている。
ギャラリーではオリジナルのグッズも展開中。
【会期】4月3日(金)〜6月21日(日)※会期中無休
【時間】11:00〜18:00 ※営業時間は当面短縮
記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。