シュウゴアーツ(六本木6-5-24 complex665 2F)他3会場
ペインター近藤亜樹(こんどうあき)が、キャリア初の作品集を刊行。それを記念し、シュウゴアーツ、フィリップス 東京、現代芸術振興財団、代官山 蔦屋書店の六本木を中心とした都内4か所で、展覧会が開催中だ。
本展で鑑賞できるのは主に、2019年冬から2020年春にかけて、近藤が札幌の実家で描き上げた作品群となる。幼い頃の宝物を押し入れから見つけたり、忘れていた記憶をふと思い出したりして、なんだか自分を取り戻したような安心感の中で、ゆっくり描いたのだという。
画面から溢れるエネルギッシュで大らかな近藤らしさに変わりはないが、より温かな視点とまっすぐな願いのようなものが加わったように感じるのは、そのせいかもしれない。
近藤は東日本大震災や身近な喪失の体験を経て、常に独自の死生観のもとに制作しているが、そこに悲壮感はなく、描くことで作家自身が励まされ、それが鑑賞者をも勇気づける圧倒的な力になっているのだろう。
各会場テーマや出展作品も違うので、ぜひこの機会に近藤作品の底知れぬ魅力を感じてほしい。
なお、作品集は会場またはHPから購入可能。近藤本人が特別に1枚ずつ描き下ろした花の作品付き特装版『A Hundred Flowers』も100部限定で発売される。
【会期・会場】
■シュウゴアーツ 3月13日(土)〜4月10日(土)、日月祝休、12:00〜18:00
■フィリップス 東京(六本木6-6-9 ピラミデ4F) 3月13日(土)〜4月9日(金)、土日祝休、10:00〜17:00
■現代芸術振興財団(六本木6-6-9 ピラミデ4F) 3月13日(土)〜4月9日(金) ※会期中、外廊下のウィンドウに常時展示
■代官山 蔦屋書店(渋谷区猿楽町17-5) 3月12日(金)〜3月31日(水)、無休、9:00〜21:00
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