スポーツ三昧の奨めVol.4
自転車のある生活
リアルに風を感じて、街を走る喜び。
今、自転車通勤者(通称:ツーキニスト)が急増中!
その背景は?トレンドは?気になるダイエット効果は?
ブームの自転車のアレコレを徹底取材!

第1弾:自転車専門誌 編集長インタビュー   |  第2弾:自分に最適な自転車を手に入れよう!
自転車専門誌 月刊「BICYCLE CLUB」編集長に聞く
“自転車のある生活”のススメ
株式会社 エイ出版社
バイシクルクラブ編集部 西垣成雄 編集長
Nishigaki Shigeo
“所有する誇り”を持てる自転車は、カラダ・ココロ・エコに効く
― ちょっと奮発して、“所有する誇り”を持てる自転車を生活に取り入れると、ライフスタイルは俄然変化します。僕の愛車はイタリア、ビアンキ社のロードタイプ。高井戸の自宅から瀬田の会社まで、コレで通っています。僕にとって、自転車はあくまで移動手段の一つですから、雨天や真夏日などは、ムリせず電車を使う。選択肢をひとつ多く持っているという余裕と自由さが気に入って、自転車通勤を続けています。
23年も前に購入しながら、まったく日の目を見ていなかったという西垣氏の愛車の“ビアンキ”。今では、そのプレミアム感がかえって羨ましがられるのだとか。「独特のブルーカラー“チェレステブルー”がイイでしょ?」
― 自転車通勤のメリットは、まず時間。僕の場合、電車だと一時間半かかるところを自転車なら30分。そしてお金。往復で700円浮く。都内の坂の多さに、体力減退を実感してからは、食べ物やサプリメント、睡眠へも興味が広がっていきました。乗り始めて三ヶ月頃で体重は5kg減。そんなグッドな自分の変化って、心の活力にも繋がりますよね。


― エコロジーの面では、排ガス問題の軽減は当然ながら、廉価で入手したママチャリよりも、所有する喜びのある自転車なら、そう邪険には扱えないはず。だから、僕が雑誌を通じて提案していることは、深刻な社会問題のひとつ、放置自転車の解決にも繋がると信じているんです。
自転車愛好者が増えるためのインフラの整備を
― 専門誌を発行しているからには、愛好者増は僕の使命。自転車業界にも貢献したい。しかし、日本には、まだそのためのインフラが整っていない。例えば、朝のバスレーンをすこし自転車に開放する、なんてことからでもいいと思っているのですが。


― アメリカは道交法の一部を自転車優先に変えた。イギリスは車でロンドン市内に乗り入れる際には税金を要する。ドイツは自転車専用道路が充実している。そんな背景が後押しして、海外には愛好者が多い。ただ、日本人が、自転車のメリットやカッコ良さに気づき始めたのは、バイシクル・メッセンジャーを扱ったホイチョイ・ムービーの第4弾、「メッセンジャー」(99年)の封切り頃からですからね、まだまだこれから。今後も社 会の変化には、大いに期待したいです。
「自転車と自動車、あらゆる移動手段の“共存”が大切。お互いが気持ちよく走るためにも、インフラの整備は必要。」と力説する西垣氏。
メッセンジャー 映画「メッセンジャー」

ストーリー: 普通の若者と一文無しの超高ビー女が自転車配送業「メッセンジャー」を舞台に繰り広げるラブコメディ。主人公たちが颯爽と街を駆け抜けるシーンには思わず憧れる。
●監督:馬場康夫●出演:飯島直子/矢部浩之
© フジテレビ・小学館・ポニーキャニオン
通勤、街乗りの次は世界を走ろう!
― 通勤や街乗りを楽しんでいる方には、次のステージとして、海外で開催されているサイクリングイベントへの参加をオススメします。中でも、ホノルルマラソン の自転車版「ホノルル センチュリーライド」は要チェック!最短20マイル〜最長100マイルを、ハワイの楽園風景を満喫しながら完走を目指すこのイベントは、二年前にJALが 本格的に協賛を開始して以来、日本人の参加者は2倍に膨れ上がり、2004年の参加者はなんと約1500名に。本イベントでの僕の体験記は、 「BICYCLE CLUB 11月号」に掲載していますから、ぜひご一読ください!


― また、世界ではないですが、国内でも知多半島の先端にある美しい島、日間賀島を周回するエンデューロレースなどもあり、年々参加者が増加しています。景色 が綺麗で食べ物がおいしい。そんな中を家族や仲間と走ることは、とても健康的だし、なにより楽しいです。通勤や街を飛び出して、たまには国内外のそんなイ ベントに参加すると、自転車は今以上に楽しい乗り物に変わるはずです。




プロやマニア向けの内容が凝縮された「スーパーロードバイクの世界と2004ツール・ド・フランス」\1575。月刊「BICYCLE CLUB」\700、「通勤・通学 スポーツ自転車の本」\980は、自転車をお洒落に楽しんで欲しい中間層を狙ったもの。これら中間層をターゲットにした冊子は、ここ2、3年で注目度が高まってきているとか。左端は最新刊。すべて竢o版刊。

■竢o版社 webサイト
■自転車に関する素朴なQ&A

自転車にもトレンドはある?
多種多様な自転車を扱う大型店で、自分に合ったものを探し出すのが一番ですが、あえて言うなら、フラットバー(ハンドルの型が横一文字にまっすぐなもの)のロードタイプが現在の主流でしょうか。もしくは、マウンテンバイクに街乗り用の細いタイヤを装着するのもスタイリッシュです。
自転車通勤にあうファッションって?着替えは必要?
颯爽とスーツ姿で・・・といきたいところですが、汗をかいてしまうのが現実。動きやすさからいっても、やっぱりカジュアルファッションが一番だと思います。僕はデイバッグに着替え持参で出社、トイレでササっと着替えています。
初心者にとって、最低限知っておきたいメンテは?
タイヤが細いロードタイプはパンクしやすいので、基本的なパンク修理と、タイヤ交換は自分でできるようにしたほうがいいですね。あとは、ブレーキのワイヤーの調整などもできたほうがいい。自転車の場合、タイヤの空気管理が大切なので、まずは、自宅用にひとつ、質のいいエアーポンプを揃えるといいと思います。
ダイエットに効果アリと聞きますが?
自転車は有酸素運動の一つですから、ダイエット効果が期待できます。およそ30分漕いだあたりから基礎代謝が上がりはじめ、脂肪が燃えやすい状態になります。それにも増して、自転車に乗っていると自分の身体にものすごく関心がでてきます。「このままでいいのか?」と、自分に問う。コレが結果、ダイエットに繋がるのです。
最近、女性の自転車通勤者も増えているようですが?
ここ数年で都市の地価が下がり、シングル女性も都心の会社の近くに家を購入する…なんて背景も影響しているのではと思います。

「ホノルル センチュリーライド」2005年は9月25日に開催予定、レンタサイクルでの参加もアリなので、気軽に参加してみては?
(2004年10月現在)
2004年10月取材/2010年3月更新