日枝神社に隣接する上質な和ラウンジで「不易流行」を体現したメニューの数々に舌鼓

ザ・キャピトルホテル 東急 ラウンジ 「ORIGAMI」(溜池山王)

  • 2020/02/25
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ザ・キャピトルホテル 東急 ラウンジ 「ORIGAMI」

日本の政治経済の中心地・永田町らしく眼前には首相官邸、しかし隣接するのは静謐な時間が流れる由緒正しき日枝神社と、独特の凛とした空気感の中に建つ「ザ・キャピトルホテル 東急」。メインロビーの中央には草月流の生け花が季節を伝え、その横ではお琴の生演奏が心地良く響く。

店内日曜を除き毎日披露されるお琴の生演奏。心安らぐ時間をとの想いから、ラウンジでのBGMはこのお琴のみ。

奥に歩を進めると広がるのが、庭園の緑と優雅な池を借景にしたラウンジ「ORIGAMI」だ。空間のデザインを手がけたのは、新国立競技場の設計でも知られる建築家の隈研吾氏。神社仏閣でよく見られる「斗栱(ときょう)」を模した天井の木組みが、和の雰囲気を感じさせるアクセントになっている。座席はソファとローテーブルの2種類で、窓際の水辺に面した席は、程良いプライベート感があって人気が高いのだそう。

シェフの中村直人氏ラウンジ「ORIGAMI」とオールデイダイニング「ORIGAMI」のシェフとして腕を振るう中村直人氏。「都会の喧騒を忘れゆったりとお過ごしいただけるよう、お客様の心に寄り添ったサービスを目指しています」

場所柄、スーツをビシッときめた人々がパソコンを開くビジネス利用が多い印象だが、意外にもゆったりとティータイムを満喫する女性グループの姿も目立つ。ORIGAMIの料理全般を統括する中村シェフは「私がこちらのホテルに配属になった約5年前は、スーツ姿のお客様が非常に多かったのですが、女性や家族連れのお客様がもっと訪れやすい環境をつくりたいと、スイーツや軽食を充実させ、アフタヌーンティーなど女性に人気の高いメニューの提供も始めました。現在はもっと幅広い層のお客様に寛ぎの空間を楽しんでいただけていると感じます」と、ここ数年の変化を語る。

ジャーマンアップルパンケーキホテルの顔とも言える逸品「ジャーマンアップルパンケーキ」。アツアツの生地にバターを広げ、メープルシロップをとろりと垂らして召し上がれ。最初に生地全体をクルクルと巻いてから切り分ける通の食べ方もオススメ。

そんなラウンジで注文するなら外せないのは、ここでしか食べられないホテル伝統の逸品「ジャーマンアップルパンケーキ」だ。“パンケーキ”と聞いて想像するビジュアルとは、全く違うと心得ておきたい。できたてアツアツで運ばれてくるこちらは、生地自体が深めの器のような形をし、中にリンゴのスライスが敷き詰められた何とも不思議な出で立ち。ザ・キャピトルホテル 東急の前身である東京ヒルトンホテル時代の総料理長カール・ホーマン氏が考案したメニューで、ドイツの家庭で親しまれているスイーツが基になっているのだとか。
 強力粉、砂糖、卵のシンプルな配合の生地は、100回以上叩くことで強いモチモチ感が生まれ、フライパンに薄く回し入れてオーブンで焼くと生地の淵がピシッと立ち上がり香ばしいきつね色に。たっぷりの卵を感じる中心部の弾力から端に行くにつれて高まる小麦の風味、そして澄ましバターでソテーした薄切りリンゴのシャクシャクとした歯ごたえが一体となり、初体験の食感と味わいが口内に広がる。
 「お母さんが作ってくれたデザートのような、素朴な甘さに仕上げています。当ホテルには『不易流行』という、本質的なものをとことん守り抜きながらも、新しい変化は柔軟に取り入れるというコンセプトがあり、ジャーマンアップルパンケーキはまさにその“不易”の部分にあたります。生地の立ち上がりは十分か、味にブレはないかなど、常連のお客様にお出しする時は少し緊張します」と中村シェフは笑顔を見せる。

“萬幻豚”ソーセージのホットドックここ数年でラウンジのメニューに加わった「“萬幻豚”ソーセージのホットドック」。一般的なホットドックの1.5倍程の大きさがあるので、小腹を満たすには十分だ。

ラウンジで気軽に食べられる軽食をと、中村シェフが考案した「“萬幻豚”ソーセージのホットドック」も不易流行を体現したメニューの一つ。萬幻豚というブランド豚の特注ソーセージとホテル伝統のコールスローサラダを、オールデイダイニングで人気のハンバーガーと同じ配合のバンズで挟んだ、新しくもこれぞキャピトル!という組み合わせだ。
 「萬幻豚はエサにサツマイモや大麦を与え、厳しい選別をクリアして誕生する豚で、脂身の美味しさが秀逸です。このメニュー用に長さや粗挽きの度合いも特注しています」とのシェフ肝入りのソーセージは、肉自体がかなり濃厚な旨味を持つ印象。そして、バリッと豪快に噛めばこれでもかと肉汁が溢れ、それが酸味の効いた爽やかなコールスローサラダ、ほのかな甘みのバンズと絶妙なマリアージュを奏でる。思わず「旨い…」と唸るこの組み合わせの妙は、ぜひ実食で感じてほしい。

大倉陶園製のティーポットと紅茶大倉陶園製のティーカップで味わう、こだわりの紅茶やコーヒーなども楽しみの一つ。

スイーツや軽食のお供にしたいドリンク類も、厳選したインド産の紅茶や季節毎のフレーバーティーなど充実。パフェやアフタヌーンティーも自慢の逸品だとか。

「場所柄、電車の乗り換えでふらっと立ち寄るような立地ではなく、ここを目的地として来ていただく方が多いので、選んでいただいたお客様を最大限のおもてなしでお迎えしたい」とのスタッフの想いがつくり出す、やわらぎのある上質な空間。ビジネスユースはもちろん、プライベートのほっと一息つける場所としても優秀な、このエリアには有難いホテルラウンジだ。

基本情報

店舗外観
名称 ザ・キャピトルホテル 東急 ラウンジ 「ORIGAMI」
所在地 千代田区永田町2-10-3 ザ・キャピトルホテル 東急3F
電話番号 03-3503-0872(直通)
03-3503-0109(代表)
営業時間 10:00〜22:00(L.O.21:30) ※フードは11:00より提供
定休日 無休
座席数 54席
公式サイト https://www.tokyuhotels.co.jp/capitol-h/restaurant/lounge/

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