六本木 蔦屋書店 The Lounge(六本木)
ザ ラウンジ

六本木 蔦屋書店 The Lounge

六本木けやき坂通り沿いにある「六本木 蔦屋書店」。その2階に、本とアルコールを楽しめる大人のためのBOOK & BAR LOUNGEが、2020年のリニューアルを機に誕生した。
 以前から人気のあった1階BOOK & CAFEは、常に混みあっていて席が確保しづらいことや、席同士の距離が近いことなどもあり、ゆったりと過ごせるこの空間が新設されたとのこと。蔦屋書店の醍醐味である、購入前の本を自由に持ち込んで閲覧できるのはもちろん、絵画や映画などにインスパイアされたアートカクテルをはじめ、こだわりの紅茶やコーヒー、軽食まで、落ち着いた雰囲気で楽しめるのが特徴だ。

バーエリアバーエリアは、終日予約不要でチャージもなし。ラウンジ内は全てWi-Fiが完備されている。

店内は、中央にある円形のバーカウンターを挟んで、手前がバーエリア、奥がラウンジエリアに別れている。
 バーエリアは、気軽に1杯楽しめるスタンディング席、人目が気にならない程度に程よく遮られたハイチェア席、フロアを見渡せるベンチシート席など計31席を用意し、スタンディング席以外はコンセントが完備されている。こちらは、待ち合わせのちょっとした時間潰しや、簡単なパソコン作業がしたいという方向けのクイック利用が想定されており、予約は不要。19時までのハッピーアワーでは、アルコール類がかなりお得になるのも、このエリアだけのサービスだ。

ラウンジエリア
洋書が並ぶ書棚

ゆったり席が配置されたラウンジエリア。壁際には洋書がズラリと並ぶ。
ラウンジ奥にある個室は1時間3,000円の予約制となっている。

一方、奥のラウンジエリアは、昼は大きな窓からの自然光が心地良く、夜はけやき坂のイルミネーションや街の灯りが華を添える、広々としたラウンジに。B&B Italia、CARL HANSEN & SONなど海外製のハイクラスソファを中心に、席同士の間隔をゆったりと設けた36席が用意されている。こちらも一部の席にはコンセントがついており、6名用の個室や、貸し切り時に使用できる大型スクリーンなども完備。また、本棚には、六本木蔦屋書店の強みである、アート系書籍・雑誌がズラリと並び、クリエイティブ層のインプットの場としても重宝されている。
 こちらのエリアは、クローズドな商談や親しい人とのギャザリング、そして本を片手にじっくりとアルコールを楽しみたい方に適しており、19時以降は一人500円のチャージが発生する。予約が可能なので、確実に席を確保したい場合にはぜひこちらをオススメしたい。
 どちらのエリアも、比較的落ち着いた高級感が漂う、大人の集い場といったイメージ。かといって、ホテルのラウンジやバーのようなハイクラス向けの緊張感はなく、あくまで本屋の一角にあるカフェのような、気軽でクリエイティブな雰囲気も持ち合わせている。

中央のバーカウンターボトルが整然と並ぶ中央のバーカウンター。アートカクテルなども目の前でつくってくれる。

The Loungeを代表するメニューとして押さえておきたいのが、絵画や映画などにインスパイアされたアートカクテル。クロード・モネ、ポール・ゴーギャン、葛飾北斎、荒木十畝など、名だたる美術家の作品をモチーフにしたカクテル9種類が常時ラインナップし、そこに季節の期間限定カクテルがプラスされることも。
 作品の選定とカクテルのプロデュースを手がけるのは、2017年に「World's Best Sommeliers(世界のソムリエ50)」に選出されたヤン・セジュ氏と、シーバスリーガルが主催する国内コンペティションでの優勝経験もあり、和洋の素材を組み合わせたカクテルなどを得意とする大場文武氏。独創性と技術を兼ね備えた最強タッグによるインスピレーションカクテルは、味わいやガーニッシュ(デコレーション)はもちろん、一杯に込めたストーリーにまで気が配られている。例えば、クロード・モネの《La Japonaise》をモチーフにつくられた「I admit that I'm..」は、作品から受けるイメージを実際に飲むシーンに置き換え、“秘めた思い”を連想させる、ほんのりと甘苦い大人の味わいに仕上げている。

アルコールは他にも、ワイン、ウィスキー、ビールなど約70種が揃い、特にカクテルは、「爽やかなカクテル」「上品なカクテル」「度数の高いカクテル」など、飲む人が想像しやすいカテゴライズがあり注文しやすい。

アートカクテル「I dreamed, more than once」(左)と、「after this, you may」(右)。アートカクテル「I dreamed, more than once」(左)と、「after this, you may」(右)。

そして、今回用意してもらったのは、葛飾北斎の《富嶽三十六景 甲州三坂水面》をモチーフにした「I dreamed, more than once」と、ポール・ゴーギャンの《Woman holding a Fruit》をモチーフにした「after this, you may」の2杯。北斎の描く壮大な景色を卵白のふんわり感と抹茶のシャープな対比で表現し、柚子の酸味をさっぱりと利かせた、粋な「I dreamed, more than once」。そして、マンゴー、レモン、バニラなどで引き出したトロピカル感溢れる滑らかな甘味をベースに、糸トウガラシ、ブラックペッパーなどのスパイスで〆た、まさにゴーギャンの独特の色彩や世界観を彷彿とさせる「after this, you may」。こんなアートカクテルを楽しみながら、モチーフになった作家のアートブックを読みふけるなんていうのも、ここだけでしかできない素敵な時間の過ごし方ではないだろうか。

アンバー ウーフオリジナルブレンドイチオシは「アンバー ウーフオリジナルブレンド」。ダージリンのファーストフラッシュ(春摘み)に、
香り高いブルガリアンローズ精油と甘みのある日本産ドライカモミールをブレンドしたUf-fuのスペシャリテ。

アートカクテルなどのアルコール以外に、紅茶やコーヒーも充実。オススメは、兵庫県芦屋市創業の紅茶インポーターUf-fu(ウーフ)が厳選した紅茶で、天然由来の精油やハーブのみを使用することにこだわったブレンドティーが自慢。
 砂時計で測りながらじっくり蒸らすこと約4分、ポットからカップに注いだ瞬間に立ち昇る湯気をかいだだけで、すでに一口味わった気分になるほど、フレッシュで華やかなハーブの香りが全身を満たす。ポットにたっぷりと入って提供されるので、リラックスしながら長居したい方にはピッタリかもしれない。

他にも、牛バラ肉をギネスビールでじっくり漬込み、ホロホロと柔らかく仕上げた「ギネスに漬込んだ牛バラ肉のビーフカレー」、アルコールのお供にちょうど良い「ナッツMIXクリスタルソルト」や「チーズ盛合わせ」などの軽食メニューもあり、ランチやディナー前後の軽い食事にも利用できる。

『時間術大全』(手前左)、『アフターデジタル』(手前右)六本木 蔦屋書店では、ビジネス、ファッション、アート、デザインなどの書籍・雑誌を中心に
 約7万冊を取り扱い、特に洋書・洋雑誌は約3万冊と日本最大級の品揃えを誇る。

外資系企業のワーカーや近隣に居住するクリエイティブクラスが多く訪れる立地ということもあり、書店員の野中氏にオススメのビジネス書籍も教えてもらった。「『アフターデジタル』や『時間術大全』は、昨今リモートワークが増える中で、全てがオンラインになる時代に生き残る方法や、忙しい中でも時間を劇的につくり出すメソッドなど、これからの働き方を考える上で欠かせないことが学べる本です。特に六本木のこの辺りのエリアは、いち早くデジタル化に取り組んでいる会社が多いので、『アフターデジタル』などは売れ行きも顕著に良いですね」。
 他にも、ビジネスパーソンとしての基礎力や教養を養う書籍なども充実しているので、The Loungeに数冊持ち込んでじっくり吟味しながら、自身に必要な書籍を探してみてはどうだろうか。

できるだけ混雑を避けてゆったりと過ごしたい方は、オープン直後から15時頃までが狙い目。また、19時までならバーエリアのハッピーアワーでお得にドリンクを楽しめるのに加え、ラウンジエリアもチャージがかからないので、その日の気分で使い分けてみるのもオススメだ。もちろん、どちらのエリアも、購入前の本を持ち込んでアルコールを片手にゆっくり読書を楽しむという、一番の魅力は変わらない。

大人のためのBOOK & BAR LOUNGEで寛げば、さまざまなクリエイティブマインドが養えそうだ。

メニュー(抜粋)

アートカクテル
1,500〜1,800円
アンバー ウーフオリジナルブレンド(ポット)
900円
オリジナルブレンドコーヒー(ホット/アイス)
750円
ナッツMIXクリスタルソルト
400円
ギネスに漬込んだ牛バラ肉のビーフカレー
1,300円
※価格はすべて税抜。ラウンジエリアは19時以降一人500円のチャージ
六本木 蔦屋書店 The Lounge(六本木)
外観
港区六本木6-11-1 六本木 蔦屋書店2F
03-5843-1467
11:00〜23:00(L.O. フード22:00 ※一部を除く、ドリンク22:30)
※予告なく変更の可能性あり
定休日 不定休
ラウンジエリア36席、バーエリア31席、個室1部屋6名席
webサイト
2020年12月取材/2020年12月更新