Shall we Dance?,シャル・ウィ・ダンス?

よりハートウォーミングに、よりロマンティックに
永遠の紳士リチャード・ギア主演で
あの日本映画が9年ぶりに帰ってきた!

  • 2005/04/22
  • イベント
  • シネマ
Shall we Dance?,シャル・ウィ・ダンス?

1996年の日本公開から9年。世界19ヵ国で公開され、海外に配給された日本の実写ドラマとしては過去最高のヒットを記録した周防正行監督の『Shall we ダンス?』のハリウッド・リメイク版が遂に登場。オリジナルをベースに欧米向けにアレンジを加え、リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドンという話題のキャストで製作されたロマンティック・コメディである。

家庭は円満、仕事は順調、順風満帆な暮らしをしている弁護士のジョン。何の不満もないはずの彼は、ふとしたときに空しさを感じる日々を送っている。あるとき彼は、通勤電車からダンス教室の窓辺に佇む女性を見かける。彼女を数回見かけた後、思い切ってそのダンス教室を訪ねたジョンはレッスンに通うことになる。

Shall we Dance?,シャル・ウィ・ダンス?

全体の流れや印象的なシーンはオリジナルそのままに、+αの要素がなかなか素敵な仕上がり。オリジナルでは男女のペアダンスにあまり免疫のない日本人向けらしく、堅物の中年男性が踊りにハマっていくことの面白さ、彼が新たな可能性を見出すことが主なポイントとなっている。それに対し、ペアダンスにさほど抵抗を感じない欧米向けの本作では、主人公の自分探しのみならず、家族の絆を再発見するまでのヒューマンな要素をプラスして描写。また主人公は、“夢見ることを忘れてしまった都会のホワイトカラー”であり、不満など許されないアメリカの典型的な勝ち組、という設定に。監督のピーター・チェルソムは、「これは自分の本当の幸せを追求する機会に恵まれた人の物語であり、ダンスに限らず、誰にでも起こること」と語る本作。大人の男のみならず、より幅広い層に訴えかける仕上がりとなっている。

主演のリチャード・ギアは、いつみても気品と温かみのあるジェントルマンぶりが微笑ましい。日本版にはないラスト近くの見せ場は、『プリティ・ウーマン』のリチャード・ギア再びといったところ。観ている方が恥ずかしくなるようなキザな台詞や行動も、彼なら許されてしまうところはもはや人徳? 妻役のサランドンも、長年連れ添った夫婦の成り行きをギアとともにハートウォーミングに演じている。また草刈民代が演じていた憧れの女性役は、最新アルバムがヒット中のR&Bの女王J.Lo。彼女も特にキバりすぎということはなく、すんなりと物語になじんでいる。

Shall we Dance?,シャル・ウィ・ダンス?

どうせするならここまでしよう、という居直りさえ感じさせるほどの王道っぷりで魅せるこの映画。年齢や性別を問わず、カップルでも仲間でもファミリーでも楽しめる、GWを朗らかに飾る話題作だ。ダンス好きの方は、ダンスしてハッピー! というストレートな高揚感で今にも踊りたい気分になるだろう。そして「ダンスはあまり……」という方も、本作を観た日には足取り軽く、小躍りしながら楽しい1日を過ごせる……かもしれない!

作品データ

Shall we Dance?,シャル・ウィ・ダンス?
公開 2005年4月23日公開
日劇1ほか全国東宝洋画系ロードショー
制作年/制作国 2004年 アメリカ
上映時間 1:46
配給 ギャガ・ヒューマックス
監督 ピーター・チェルソム
脚本 オードリー・ウェルズ
原作 周防正行
出演 リチャード・ギア
ジェニファー・ロペス
スーザン・サランドン
スタンリー・トゥッチ
:あつた美希
ライター:あつた美希/Miki Atsuta フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。
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