ALWAYS 続・三丁目の夕日 試写会日記 毎週、熱田美希から映画ファンの皆さんへ熱いメッセージ!傑作でも愚作でも、映画ってやっぱり素敵!!
ALWAYS 続・三丁目の夕日

© 2007「ALWAYS 続・三丁目の夕日」製作委員会
茶川とヒロミの恋は? 淳之介の暮らしは?
第1作から続く未完のエピソードはいかに。
昭和34年の夕日町を生きる人々の人情物語。



 “三丁目”が帰ってきた! 2005年に大ヒットを記録し、社会現象を巻き起こした『ALWAYS 三丁目の夕日』の続編が完成。「続編は作らない約束だった」という山崎貴監督が、続編を望むファンとプロデューサーに後押しされ、1作目と同じスタッフとキャストが再結集したことにより製作を決意したとのこと。最新VFX技術で再現された昭和30年代の映像世界が素晴らしく、美術スタッフの尽力で夕日町の横丁が完全復活。おなじみの人々に新たな面々が加わって織り成す、心温まる人情物語である。


 昭和34年の春。東京オリンピックの開催が決まり、日本が高度経済成長期に入った頃。貧しくとも平穏な同居生活を送る淳之介と茶川のもとへ、淳之介の実父・川渕が再び息子を連れ戻しにやって来る。川渕に人並みの生活を約束した茶川は、淳之介との安定した生活や、出て行ったヒロミを迎えるため、一度は諦めた芥川賞受賞を目指して再び執筆に取りかかる。一方、鈴木オートでは親戚の娘・美加を預かることに。父親が事業に失敗するまではお嬢様だった美加は、鈴木家の庶民的な生活になじめず、不満をぶつける。鈴木家の父・母・六子は美加をやさしく受け入れるものの、一平は率直な物言いで反発する。
ALWAYS 続・三丁目の夕日
 鈴木オートを切り盛りする頑固オヤジ則文(堤真一)、やさしく健気な妻トモエ(薬師丸ひろ子)、やんちゃな一平(小清水一揮)、鈴木オートで働く素朴な六子(堀北真希)、茶川商店の店主で小説家志望の茶川(吉岡秀隆)、親の借金を返すために踊り子になったヒロミ(小雪)、賢くて控えめな淳之介(須賀健太)、おせっかい焼きのタバコ屋のキンさん(もたいまさこ)、いつもの面々はそのままに。六子と同郷の武雄、鈴木家の親戚の美加ら新顔も登場し、夕日町の物語はほのぼのと展開。撮影現場では、「三丁目に訪ねていってドキュメンタリーを撮っているような感覚でした」と山崎監督。キャストやスタッフがそれぞれに作品への参加を喜び、「あの世界へ帰ろう」という肩の力の抜けた自然な流れが、前作にひけをとらない仕上がりへと導いたに違いない。


 本作では「茶川とヒロミはその後?」「淳之介は?」など、前作からの疑問に応えるエピソードが充実。茶川が作家として開花するかどうかを軸に、茶川とヒロミ、一平と美加、六子と武雄、そして則文とトモエ、それぞれの絆の形がさりげなく描かれていく。
ALWAYS 続・三丁目の夕日
 前作同様、監督・脚本・VFXを手がけた山崎貴氏は、視覚効果を駆使したことについてこう語る。「その時代を違和感なく見せることに重点を置きました。より一層のタイムトラベル感を味わってもらえるように」。昭和30年代の羽田空港、東京駅、新幹線のこだま、高速道路のない日本橋など、当時の環境が人々の背景としてさらりと映し出されているところにぜひ注目を。世代を問わず、不思議な懐かしさがしみじみとこみあげてくるはずだ。


 観る側を「おかえり」と温かく迎えてくれる普遍的な物語。昭和の頃の人情や雰囲気にたっぷり浸り、ほんわかとやさしい気持ちにしてくれる。秋から冬へ移り変わる季節にぴったりの、心を芯から温めてくれる良作である。
『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 2007年 日本映画
データ
2007年11月更新

ALWAYS 続・三丁目の夕日
2007年11月3日公開
日劇PLEXほか
全国東宝系にてロードショー

■2007年 日本映画
■上映時間 2:26
■東宝配給
■監督・VFX/山崎貴
■脚本/山崎貴・古沢良太
■原作/西岸良平
■出演/吉岡秀隆
堤真一
小雪
薬師丸ひろ子
須賀健太
小清水一揮
堀北真希
もたいまさこ
小日向文世
三浦友和
浅利陽介
小池彩夢
平田満
渡辺いっけい
手塚理美
上川隆也
マギー
温水洋一 



プロフィール
 
あつた美希 あつた美希
あつた美希
フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。