アイアンマン

マーベル・スタジオの記念すべき第一作。
実業家の天才発明家が平和のために立ち上がる!
大人にも楽しいドラマティックなヒーロー大作

  • 2008/09/26
  • イベント
  • シネマ
アイアンマン© 2008 MVLFFLLC. TM & © 2008 Marvel Entertainment.All Rights Reserved.

マーベル・コミックの人気キャラクターが満を持してスクリーンに登場。出演はロバート・ダウニーJR.、グウィネス・パルトロー、テレンス・ハワード、ジェフ・ブリッジスら演技派が名を連ね、監督は脚本家や俳優としても活躍するジョン・ファヴロー。アメコミ原作のヒーロー映画でありながら、本国アメリカの批評家からも高く評価されている充実の仕上がりとは? 人間ドラマあり宿敵との対決あり、ほのかなロマンスの予感あり。幅広い層の観客を引き込む、ヒーロー・アクション大作である。

天才発明家にして実業家のトニー・スターク。米国政府と契約を結び、最新兵器を開発する大企業スターク・インダストリーズのCEOである彼は、アフガニスタンで新型兵器の実験に立ち会う。しかしその直後、スタークは武装テロ集団の襲撃を受けて拉致。彼は大怪我を負うも同様に拉致されていた医師インセンの治療で一命を取り留める。テロリストから最新兵器の製造を強要されたスタークは、兵器を作ると見せかけて着脱式パワードスーツを制作。それを身につけてなんとか脱出に成功する。米国に帰国したスタークは幹部役員ステインの反対を押し切り、武器開発が中心であった自社で兵器産業から撤退することを発表する。

サラ・ジェシカ・パーカー、ジェニファー・ハドソン

自分が開発した武器がテロに使われていたことに衝撃を受け、その責任をとるべくアイアンマンとなって弱者を救済する。現実離れは当然しているものの、ヒーローに変身するきっかけにそれなりの説得力があり、大人でも共感しやすいストーリーだ。思想がわかりやすく現代社会の心の声とマッチしているため、子どもたちにも安心して観せられる。

『スパイダーマン』のようにほかの映画会社と共同製作してきたこれまでとは異なり、マーベルが立ち上げた映画製作部門マーベル・スタジオが、自社の人気キャラを自身で映画化した記念すべき第一作という本作。『ターミネーター2』『ジュラシック・パーク』でアカデミー賞を受賞したスタン・ウィンストン・スタジオが制作したパワードスーツや、ジョージ・ルーカスが主宰するILMを中心に、よりリアル感を高めるべく丁寧に施された視覚効果をはじめ、映像のクオリティの高さが評価されている。またファヴロー監督は、原作のテーマを尊重しつつ現代的にアレンジ。本作の製作について監督は語る。「トニー・スタークがアイアンマンとなることで、自身の存在目的を見出す。その基本構造を保ち、現代社会を反映するよう調整したんだ」

サラ・ジェシカ・パーカー、クリス・ノース、クリスティン・デイヴィス、キム・キャトラル、シンシア・ニクソン

スターク役はマーベル・コミックを読んで育ったというロバート・ダウニーJR.が熱演。アイアンマンの魅力について、「蜘蛛にかまれなくてもコウモリ好きじゃなくても、自らの“技術”でスーパーヒーローになれる」と語っている。スタークの敏腕秘書ペッパー役のパルトローは、ユーモアと知性を兼ね備えたデキる女性を好演。スタークの親友である軍人ローディ役をテレンス・ハワードが、スタークの会社の幹部役員ステイン役をジェフ・ブリッジスが、それぞれキャラを打ち出して演じている。

アイアンマン

企業のCEOとしてビジネスで成功し、セレブリティとしてもてはやされている大人がヒーローとして生まれ変わる、始まりの物語。奢り高ぶっていた人間が自分の過ちに気づき、独りで立ち向かっていく姿には、ヒーローとしての孤高の美学さえ感じさせるところが心憎い。すでに続編の製作が決まっているという本作。ダウニーJR.曰く、「人々に認められるヒーローにどのようになっていくか。そこにフォーカスして、より人間的な部分に深く触れていくと思う」とのこと。本作同様、続編も大いに期待できそうである。

作品データ

アイアンマン
公開 2008年9月27日公開
日劇3ほかにて全国ロードショー
制作年/制作国 2008年 アメリカ
上映時間 2:05
配給 ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
監督・製作総指揮 ジョン・ファヴロー
脚本 マーク・ファーガス
ホーク・オストビー
アート・マーカム
マット・ホロウェイ
出演 ロバート・ダウニーJR.
テレンス・ハワード
ジェフ・ブリッジス
グウィネス・パルトロー
ショーン・トーブ
ファラン・タヒール
レスリー・ビブ
:あつた美希
ライター:あつた美希/Miki Atsuta フリーライター、アロマコーディネーター、クレイセラピスト インストラクター/インタビュー記事、映画コメント、カルチャー全般のレビューなどを執筆。1996年から女性誌を中心に活動し、これまでに取材した人数は600人以上。近年は2015〜2018年に『25ans』にてカルチャーページを、2015〜2019年にフレグランスジャーナル社『アロマトピア』にて“シネマ・アロマ”を、2016〜2018年にプレジデント社『プレジデントウーマン』にてカルチャーページ「大人のスキマ時間」を連載。2018年よりハースト婦人画報社の季刊誌『リシェス』の“LIFESTYLE - NEWS”にてカルチャーを連載中。
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