実写をトレースしたアニメーション作品 微かな差異から見ることの奥深さを知る
キュレーターの育成や若手作家の支援を目的に、原美術館が不定期で開催しているプロジェクト「ハラドキュメンツ」の第10弾企画展です。佐藤雅晴による実写をトレースしたアニメーション作品を取り上げます。
東京藝術大学油画学科で学んだ佐藤雅晴ですが、在学中は絵画制作に意味を見出せず、全く描きませんでした。2000年、国立デュッセルドルフクンストアカデミーの研究生として渡欧。10年に及ぶドイツ滞在期間中、独自手法によるアニメーション制作を生み出しました。
作品は、まず身近な人々や風景をビデオ撮影。パソコンソフトのペンツールを用いて、その実写映像を忠実にトレース(転写)します。何百ものコマを1つにまとめたアニメーションは、実写と微かに異なる部分があり、その違和感が見る人に孤独や不安、ノスタルジーやユーモアなど多様な解釈を持たせます。
本展では、日本で注目されるきっかけとなった『Calling』(ドイツ編、2009−2010年)、東日本大震災などを経て生まれた『Calling』(日本編、2014年)、最新作『東京尾行』(2015−2016年)を中心に、平面作品も展示されます。
展覧会名 | ハラドキュメンツ10 佐藤雅晴―東京尾行 |
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会期 | 2016年1月23日(土) 〜 5月8日(日) |
休館日 | 月曜日(ただし3月21日は開館)、3月22日 |
時間 | 11:00〜17:00(祝日を除く水曜は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 原美術館 品川区北品川4-7-25 |
入館料 | 一般 1,100円、高大生 700円、小中生 500円 |
公式サイト | https://www.haramuseum.or.jp/jp/arc/ |
問合せ | 03-3445-0651 |
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