幕末のスター絵師、国芳・国貞が競演 ボストン美術館から史上最多の約350枚が来日
仏画、絵巻物、浮世絵、刀剣などの日本美術コレクションにおいて、海外で随一の所蔵数を誇るアメリカ、ボストン美術館。幕末に人気を博した歌川国芳、歌川国貞をクローズアップし、1万4千枚を超える国芳・国貞作品から170件(約350枚)を厳選。江戸の粋と当時の暮らしを展観する企画展です。
材木問屋の子として生まれた歌川国貞は10代で初代豊国に入門。1814(文化11)年頃の大首絵「大当狂言ノ内」シリーズで評判を得た後、数々のヒット作を生み出しました。美人画でも、流行の着付け、髪型、化粧法を取り入れて、多くの女性ファンをひきつけます。歌川国芳も同じく10代で入門するも兄弟子の国貞が人気を博すなか、30歳過ぎまで不遇の時代を過ごす。『水滸伝』ブームとともに武者絵の浮世絵でブレーク。天保の改革後は、風景画、戯画、風刺画などジャンルも広がり、斬新なアイデアで人々を驚かせました。
本展では、兄弟弟子である国芳、国貞の作品を同一テーマで比較展示。歌舞伎の演目になぞらえて各章のタイトルを構成し、現代的なルビをふることで、江戸のポップカルチャーの趣きを表現しています。長い間、収蔵庫に保管されていた作品群は状態が良く色が鮮やか。当時の西洋から輸入された化学顔料「ベロ藍」で摺られた作品、豪華さを演出するために無地背景に雲母粉を用いた「雲母摺(きらずり)」など、色彩表現においても多様な作品が紹介されます。
展覧会名 | ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞 |
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会期 | 2016年3月19日(土) 〜 6月5日(日) |
休館日 | 会期中無休 |
時間 | 10:00〜19:00(金・土は21:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | Bunkamuraザ・ミュージアム 渋谷区道玄坂2-24-1 |
入館料 | 一般 1,500円、高大生 1,000円、小中生 700円 |
公式サイト | http://www.ntv.co.jp/kunikuni/ |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
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