【開館50周年記念特別展】奥村土牛 ―画業ひとすじ100年のあゆみ―

絵画に尽くした101歳の生涯 温かな作品群から感じる人間性や制作姿勢

  • 2016/02/29
  • イベント
  • アート

奥村土牛《醍醐》1972(昭和47)年 紙本・彩色 山種美術館
奥村土牛《醍醐》
1972(昭和47)年 紙本・彩色
山種美術館

約1800点に上る山種美術館の日本画コレクションのうち、約135点の作品数を所蔵する画家・奥村土牛に焦点を当てた特別展です。無名の時代から、歴代館長と交流があった経緯から、開館50周年記念特別展の第一弾に選ばれました。

画家志望であった父親のもとで10代から絵画に取り組みます。土牛という雅号は、「土牛石田を耕す」の中国・唐の詩から父親が名付けたものです。梶田半古の画塾で生涯の師と仰ぐ小林古径に出会います。晩成で38歳のとき院展に初入選、40代半ばから名声を得るようになりました。「絵を通して伝わってくるのは作者の人間性」と話し、写生と絵画の品格を重視した温かみのある作品を多く輩出。80歳を超えても「死ぬまで初心を忘れず、拙くとも生きた絵が描きたい」と語り、101歳の人生を画業一筋に歩みました。

本展では、初期の作品《麻布南部坂》、《胡瓜畑》、院展出品作《雪の山》、《聖牛》、《城》などを中心に、古径を偲んで描いた《醍醐》、《浄心》、丹念な写生に基づいた《鳴門》といった代表作など、合わせて約60点を一堂に展示。近現代を代表する日本画家の生涯を作品から辿れます。

  1. 奥村土牛《鳴門》1959(昭和34)年 紙本・彩色 山種美術館
    奥村土牛《鳴門》
    1959(昭和34)年 紙本・彩色
    山種美術館
  2. 奥村土牛《閑日》1974(昭和49)年 紙本・彩色 東京国立近代美術館 [4/19〜5/22展示]
    奥村土牛《閑日》
    1974(昭和49)年 紙本・彩色
    東京国立近代美術館 [4/19〜5/22展示]

開催概要

展覧会名 【開館50周年記念特別展】 奥村土牛 ―画業ひとすじ100年のあゆみ―
会期 2016年3月19日(土) 〜 5月22日(日)
※会期中、一部展示替えあり
休館日 月曜日 (ただし3月21日・5月2日は開館、3月22日は休館)
時間 10:00〜17:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
会場 山種美術館
渋谷区広尾3-12-36
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,200円、高大生 900円
公式サイト https://www.yamatane-museum.jp/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)

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