大名や豪商に愛され、江戸琳派を後世へ繋いだ立役者
デザイン性のある構図や可愛いモチーフなどで、近年人気を博している琳派。江戸中期に興った江戸琳派に属し、独創的な作品を描いた鈴木其一に焦点を当て、画業の全容に迫ります。
江戸時代初期に俵屋宗達が京都で創始した琳派は、尾形光琳に引き継がれて華麗な装飾様式の絵画として定着します。18世紀に入り、下火となった琳派を酒井抱一が江戸で再興。一番弟子だった其一は、数え年18歳で入門。22歳で、兄弟子で姫路藩酒井家家臣の鈴木蠣潭(れいたん)の急死を受けて養子となり、家督を継ぎました。30代半ば〜40代半ばにかけ、ダイナミックな構成や明るい色彩の作品を多く描き、独自の画風を築きます。上質で機知に富んだ作品は、大名家や豪商から厚い支持を受けました。
本展では、酒井抱一や鈴木蠣潭(れいたん)の作品、門弟時代、壮年時代、晩年を経て、近代以降の江戸琳派の展開に至るまで、其一の画業を掘り下げます。宗達や光琳を意識しながらアレンジを加えた「風神雷神図襖」、代表作「夏秋渓流図屏風」や「朝顔図屏風」、写実性を追求した「藤花図」、表装まで絵画化した「夏宵月に水鶏図」など、多様な作風の幅広い作品が集う回顧展です。
展覧会名 | 鈴木其一 江戸琳派の旗手 |
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会期 | 2016年9月10日(土) 〜 10月30日(日) ※会期中、展示替え有り |
休館日 | 火曜日 |
時間 | 10:00〜18:00 ※金・土および、9月18日(日)・21日(水)、10月9日(日)は20:00まで ※10月22日(土)は「六本木アートナイト」のため22:00まで ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | サントリー美術館 港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 1,300円、高大生 1,000円 |
公式サイト | https://www.suntory.co.jp/sma/ |
問合せ | 03-3479-8600 |
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