並河靖之七宝展 明治七宝の誘惑―透明な黒の感性

輸出用工芸として一世を風靡!七宝の大家の回顧展

明治時代に輸出用工芸として人気を博した七宝。中でも有線七宝で頂点を極めた並河靖之の没後90年を記念した初の回顧展です。初期から晩年までの作品のほか、下絵などの関連資料も展示して一世を風靡した七宝の全容に迫ります。

七宝とは、金や銅、青銅などの金属の下地に釉薬をのせて焼き、彩色を施す金属工芸の一種です。紀元前の中近東が発祥と言われ、日本でも奈良時代にすでにその技術が伝わり、桃山時代から江戸時代にかけて建物の釘隠しや刀の鍔などに用いられましたが、職人内部での伝承だったため、江戸後期にほぼ途絶えてしまいました。
 明治に入り、江戸時代末期に生まれた尾張七宝をベースに新しい七宝が誕生。この分野のトップに立ったのが並河靖之です。輪郭を描く銀線の間隔は0.5ミリ以下と細かく、花や葉の色も多数の釉薬を用いてグラデーションを表現するなど、その技術・意匠は人気を博し、内外の博覧会で成功を収めました。

本展では、七宝の技術面だけでなく、並河の美意識にも着目。並河靖之七宝記念館、清水三年坂美術館、三の丸尚蔵館、東京国立博物館の各館に所蔵される作品とともに、イギリスのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館蔵の作品も紹介されます。また、下絵画工・中原哲泉による下絵などの資料約40点も展示されます。

並河靖之 藤草花文花瓶 並河靖之七宝記念館蔵
並河靖之 菊唐草文細首小花瓶 並河靖之七宝記念館蔵
並河靖之 桜牡丹菊蝶文小花瓶 並河靖之七宝記念館蔵
並河工房 七宝下図「桜花蝶文皿」 並河靖之七宝記念館蔵

画像はすべて並河靖之七宝記念館蔵

開催概要
展覧会名 並河靖之七宝展 明治七宝の誘惑―透明な黒の感性
会期 2017年1月14日(土) 〜 4月9日(日)
休館日 毎月第2・第4水曜日
時間 10:00〜18:00(3月24日・25日、4月1日・2日・7日・8日・9日は20:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 東京都庭園美術館 本館・新館
港区白金台5-21-9 
入館料 一般 1,100円、大学生(専修・各種専門学校含む) 880円、中高生・65歳以上 550円
公式サイト http://www.teien-art-museum.ne.jp/
問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
2017年1月更新