茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術

十五代それぞれの美! 約450年続く一子相伝の樂茶碗

16世紀に初代長次郎によって生み出された樂茶碗。一子相伝で育まれた独特の美に注目し、現代の視点でその伝統と技を考察する企画展です。

天下統一が図られた安土桃山時代、初代長次郎は秀吉の建てた聚楽第の付近に住まいし、そこから出土する土を用いて茶碗を焼成。千利休に愛されて「聚楽焼茶碗」と呼ばれた前衛的な焼きものが、時を経て樂焼と称されるようになりました。初代から十五代樂吉左衞門まで、世襲ではなく一子相伝で精神性、技術、歴史を伝えています。
 樂焼は1点ずつ手捏ね(手捻り)によって形を作り、ヘラで土をそぎ落として造形。焼成も、窯に1点だけを入れて備長炭を用いるなど、作品も技法も独特なのが特徴です。また、制作は当主1人で、窯炊きのときのみ、代々続く出入りの人々が手伝います。

本展では、初代から十五代まで歴代や本阿弥光悦などの選りすぐりの作品を展観。実子だけでなく養子も含めて一人の子だけに伝えられ、各々の代で当時の“今”を表した現代性を考察します。千利休の侘び茶の神髄を表した「大黒」、松平不昧が愛した「無一物(むいちぶつ)」など、初代長次郎の作品はもちろん、家祖 田中宗慶「三彩獅子香炉」や三代道入「黒樂茶碗 銘 青山」、本阿弥光悦「赤樂茶碗 銘 乙御前」、十五代樂吉左衞門「焼貫黒樂茶碗 銘 暘谷(ようこく)」など、約450年の伝統と技を堪能できます。

初代 長次郎 赤樂茶碗 銘 無一物 重要文化財 桃山時代(十六世紀) 頴川美術館蔵 展示期間:3月14日〜4月2日
三代 道入 黒樂茶碗 銘 青山 重要文化財 江戸時代(十七世紀) 樂美術館蔵
十四代 覚入 赤樂茶碗 銘 杉木立 昭和47年(1972) 個人蔵
十五代 吉左衞門 焼貫黒樂茶碗 銘 暘谷 平成元年(1989) 個人蔵
開催概要
展覧会名 茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術
会期 2017年3月14日(火) 〜 5月21日(日)
休館日 月曜日(ただし3月20日、27日、4月3日、5月1日は開館)、3月21日(火)
時間 10:00〜17:00(金曜日は20:00まで)
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 東京国立近代美術館
千代田区北の丸公園3-1 
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観覧料 一般 1,400円、大学生 1,000円、高校生 500円
公式サイト https://www.momat.go.jp/
問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年3月更新