詩的な世界観の中に込められたインド社会の多様な問題
フォトジャーナリストからアーティストへと転身し、世界的に活躍しているインドの女性写真家 ダヤニータ・シン。初期の代表作から最新作まで活動の軌跡を辿る日本の美術館では初の個展です。
1961年、ニューデリーに生まれ、1980年からアーメダバードの国立デザイン大学に通います。在学中から世界的なタブラ奏者ザキール・フセインへ取材を行い、1987年に最初の写真集として発表。1988年から8年間にわたり、ボンベイの娼婦や児童労働、貧困などインドの社会問題を追いかけるフォトジャーナリストとして活躍しましたが、次第にステレオタイプな写真を撮ることに苦痛を感じ、インドの富裕層やミドル・クラスをテーマにしたアーティストへと転身。写真のメディアとしての可能性に挑戦する作品を数多く発表しています。
本展では、ユーナック(去勢された男性)のモナ・アハメドを13年間にわたって撮り続けた初期の代表作〈マイセルフ・モナ・アハメド〉や〈第3の性〉を展示。また、フォトジャーナリズムからの転換となった〈私としての私〉も紹介します。その後、友だちのために作った小さな写真集がきっかけとなって生まれた〈セント・ア・レター〉、独自のスタイルであるポータブル美術館の最初の作品〈ファイル・ミュージアム〉も公開。142点の額装されたまとまった作品は、最大で40点を見ることができる。1つひとつの写真を鑑賞するだけでなく、縦横の作品と連動させながら楽しめます。
展覧会名 | 総合開館20周年記念 ダヤニータ・シン インドの大きな家の美術館 |
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会期 | 2017年5月20日(土) 〜 7月17日(月・祝) |
休館日 | 月曜日(ただし7月17日は開館) |
時間 | 10:00〜18:00(木・金は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 東京都写真美術館 2階展示室 目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 800円、学生 700円、中高生・65歳以上 600円 ※第3水曜日は65歳以上無料 |
公式サイト | https://topmuseum.jp/ |
問合せ | 03-3280-0099 |
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