企画展 「はじめての古美術鑑賞 ―紙の装飾―」

料紙の装飾の観点から書の作品に親しむ

尾形切	伝藤原公任筆 1幅 彩箋墨書	日本・平安時代 12世紀	根津美術館蔵

技法などが複雑で、見所が分かりづらいといわれる日本美術。中でも、書の作品にアプローチする方法の一つとして料紙に注目し、その装飾技法や用語を解説する企画展です。

日本美術は敷居が高い、見所が分かりにくいと苦手意識を持つ人もいます。特に、書の作品は「読めない」と敬遠されがちなジャンルです。贈答用などで特別にあつらえた歌集、豪華に装飾された写経などに用いられた料紙は、金、銀、雲母といった装飾技法が凝らされ、一部分を掛物に改装したものも多く伝わりました。

本展では、コレクション作品を中心に実物を目の当たりにしながら、料紙の装飾に使われている技法を解説します。国宝の《無量義経》では、細かく切った金箔を散らした“金切箔散らしきんきりはくちらし”、金泥で罫線を引いた“金泥界きんでいかい”、藤原公任筆と伝わる《尾形切》では、貝殻を原料とする絵の具「胡粉」を紙の全面に塗る“具引きぐびき”、雲母の粉を膠で溶いて木版で摺り出した“雲母摺りきらずり”、飛鳥井雅有筆と伝わる《八幡切》では、藍や紫の繊維を漉きかけて、集まり群がる雲のように見せる“打曇りうちぐもり”など、個々の技法が明確にわかる作品で解説します。重要美術品《風俗図》のように、金を小さく切った切箔や微塵にした砂子で絵画の背景に見立てた作品も紹介されます。美術鑑賞を楽しみながら、技法の知識も増やせる貴重な機会となります。


国宝 無量義経	1巻 彩箋墨書	日本・平安時代 11世紀	根津美術館蔵
百人一首帖	智仁親王筆 1帖 彩箋墨書	日本・江戸時代 17世紀	根津美術館蔵
開催概要
展覧会名 企画展 「はじめての古美術鑑賞 ―紙の装飾―」
会期 2017年5月25日(木) 〜 7月2日(日)
休館日 月曜日
時間 10:00〜17:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 根津美術館
港区南青山6-5-1 
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入館料 一般 1,100円、高大生 800円
公式サイト http://www.nezu-muse.or.jp/
問合せ 03-3400-2536
2017年5月更新