中世絵画から現代アートまで! 500年にわたるベルギー美術の旅
写実主義から空想上の事物を描いたベルギーの絵画。ボスが活躍した中世から19世紀の象徴派、現代アートへ続く、約500年の軌跡を“奇想”をテーマに辿る企画展です。
ベルギーは、ヨーロッパの中ほどにあって陸と海ともに交通の要衝。フランスなどの大国に常に狙われ、戦乱の舞台となりました。1830年、ようやく独立を果たします。その歴史は同地の芸術家にもアイデンティティーの一つとして深く根ざし、奇想の表現の中にも“死”が多く取り上げられています。
本展では、約500年のベルギー美術史を1〜3章に分けて展観します。15〜17世紀のフランドル美術では、ヒエロニムス・ボス、ブリューゲル、ルーベンスの作品を展示。ボスが描いた地獄の鮮烈なイメージは、死後もボス派やブリューゲルによって継続します。ルーベンスは、恐れや怒りなどの激しい感情を「奇想」で表現しました。
19世紀末から20世紀にかけて生まれたベルギー象徴派、表現主義では、ロップスが骸骨の描写を近代に甦らせ、クノップフは暗示に満ちた静謐な作品で謎を生み出し、アンソールは叫びだす自我を骸骨と仮面で表すなど、内面を追求した作品が多く登場。
20世紀のシュルレアリスムから現代まででは、マグリット《大家族》、ヤン・ファーブル《フランダースの戦士》などの著名な作品が紹介されます。表現方法が絵画や版画に留まらず、彫刻、音、インスタレーションと拡大しているなか、シュルレアリスムを経て、幻想の世界を押し広げていくベルギー美術の系譜を総括します。
展覧会名 | ベルギー奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで |
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会期 | 2017年7月15日(土) 〜 9月24日(日) ※会期中、展示替えあり 前期:7月15日(土) 〜 8月21日(月) 後期:8月23日(水) 〜 9月24日(日) |
休館日 | 7月18日(火)、8月22日(火) |
時間 | 10:00〜18:00(毎週金・土は21:00まで) ※入館は各閉館時間の30分前まで |
会場 | Bunkamura ザ・ミュージアム 渋谷区道玄坂2-24-1 |
入館料 | 一般 1,500円、高大生 1,000円、小中生 700円 |
公式サイト | https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_belgium/ |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
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