企画展 「ほとけを支える ―蓮華・霊獣・天部・邪鬼―」

台座や乗せる動物から、多様なほとけの名前や意味を推し量る

釈迦を筆頭に、普賢菩薩、文殊菩薩、四天王、弁財天など、多種多様な仏教のほとけを支えている台座や動物などに注目し、その種類と意味から表された仏教のシンボリズムを展観する仏教の解説的要素を含んだ企画展です。

ほとけを支えているものは、蓮華、象や獅子などの霊獣、大自在天などの天部、邪悪の象徴である邪鬼など、多様です。泥の中から茎を伸ばし、水面に触れることなく花を咲かせる蓮は、仏教を象徴する花として重用されました。釈迦の絵画や彫刻では、上面を平らにした花拓に座ったり、立ったりして表現されます。この蓮華座を霊獣や雲に乗せた霊獣座、雲座と呼ばれる台座もあります。
 霊獣が支えるのは文殊菩薩や普賢菩薩。宝剣と経巻を手に獅子に乗る文殊菩薩は知恵を象徴するほとけです。理性を司る普賢菩薩は白い象に乗っている姿で表されることが多く、釈迦を中心に向かって右に文殊菩薩、左に普賢菩薩を置いた三尊形式でよく描かれます。阿弥陀如来など、ほとけの出現や移動には雲が用いられ、死者のもとに向かう来迎図などで盛んに描かれました。
 釈迦や菩薩よりも下位のほとけである天部では、仏教世界の守護神である四天王が邪鬼を踏みつけて立つ姿で描かれ、女神である弁財天は蓮の葉を台座にしました。密教の五大明王の1人である降三世明王は、シヴァ神である大自在天と、その妻パールヴァティーを踏んだ姿で表されています。曼荼羅では、台座の種類を見ることで、ほとけのグループやその構成が分かるようになっています。

本展では、蓮華、霊獣、天部、邪鬼のジャンルごとに日本の仏画約40件を展示します。3つの重要文化財「金剛界八十一尊曼荼羅」、「善光寺縁起絵」、「愛染明王像」に代表される絵画の名品や、「毘沙門天立像」、「不動明王立像」の彫刻など、選りすぐりのコレクションで仏教美術の豊かな世界観を楽しめます。

釈迦三尊像	絹本着色	日本・南北朝時代 14世紀	根津美術館蔵
阿弥陀二十五菩薩来迎図	絹本着色	日本・鎌倉時代 14世紀	根津美術館蔵
文殊菩薩像	絹本着色	日本・鎌倉時代 14世紀	根津美術館蔵
開催概要
展覧会名 企画展 「ほとけを支える ―蓮華・霊獣・天部・邪鬼―」
会期 2017年9月14日(木) 〜 10月22日(日)
休館日 月曜日(ただし9月18日、10月9日は開館)、9月19日(火)、10月10日(火)
時間 10:00〜17:00
※入館は閉館時間の30分前まで
会場 根津美術館
港区南青山6-5-1 
>> 会場の紹介記事はこちら
入館料 一般 1,100円、高大生 800円
公式サイト http://www.nezu-muse.or.jp/
問合せ 03-3400-2536
2017年8月更新