30年の“描く”歩みをドローイングで振り返る
特徴的な人物をモチーフとした絵画で知られ、世界的に評価されている現代美術アーティスト、奈良美智。1984年のデヴュー以降、30数年間にわたって活躍してきた軌跡を、ドローイングに絞って辿る個展です。村上隆が主宰するギャラリー「Kaikai Kiki Gallery」の取り扱い作家として最初の個展となります。
日本的な漫画や、かわいい文化と近い作風ではあるものの、造詣の深い音楽面においても独特の文法でたくさんの人々の共感を得ました。アートだけでなく、異なるジャンルも含めた広範囲なファン層を獲得しています。奈良はこの過熱気味のマーケットの反応に嫌気を感じ、露出を避けて自分の世界に引きこもるようになっていきました。しかし、2017年11月、那須塩原に自身の作品やレコードなどを展示するN’s YARDをオープン。新しいコミュニケーションを模索し始めています。
本展では、ほかのコマーシャルギャラリーでは実現しにくい、奈良自身の歩みを振り返り、作家としての核の部分を確かめるような展示を実施。奈良は、「鉛筆一本で何でも描いていたものが、自分にとってはドローイングの原点であり、今も続いている」とコメント。自身がどのようにドローイングと付き合ってきたのかを俯瞰する内容となっています。瞬間に浮かんだアイディア、文字と共に描きとめてきたもの、ただただ鉛筆を持った手の運動という類など、多様な作品が展示されます。「息をするように描いていた」という30年間の軌跡がじっくりと展観できます。
展覧会名 | Yoshitomo Nara「Drawings: 1988-2018 Last 30 Years」 |
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会期 | 2018年2月9日(金) 〜 3月8日(木) |
休館日 | 日・月・祝 |
時間 | 11:00〜19:00 |
会場 | Kaikai Kiki Gallery 港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F |
入館料 | 無料 |
公式サイト | https://gallery-kaikaikiki.com/ |
問合せ | 03-6823-6038 |
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