琉球 美の宝庫

絵画も公開!染織、絵画、漆芸など、琉球美術を包括的に展観

かつての琉球王国で盛んだった染織、絵画、漆芸を総合的に捉えて、琉球美術の実像に迫る企画展です。同美術館のコレクションのひとつの核を成しており、1968年「秋の特別展 沖縄の染織」から50年目の節目の開催となります。

1470年、初代尚円が国王に即位して統一王朝がスタートします。以来、尚家(第二尚氏)が治め、約400年にわたって繁栄した琉球王国は、中国と冊封関係を結び、海上交易を通じて独自の文化を育みました。特に東アジア諸国の技法や素材を取り入れながら生み出された紅型の王族や貴族の衣装は、首里王府にあった貝摺奉行所の所属絵師が下絵を担当していたと言われています。
 絵画は、第二次世界大戦によってその多くが失われ、全容は今も謎のままです。中国や日本の優れた絵画が集められ、所属絵師はそれらから刺激を受けながら独自の作品を制作。宮廷画家もいたと言われています。沈金、螺鈿、箔絵、密陀絵、堆錦(ついきん)などの技法を駆使し、吉祥文や花鳥山水などの中国的なモチーフを表した漆芸も多彩な作品が生まれました。
 1868年に明治政府が成立すると、19代尚秦(しょうたい)の王位が廃され、東京居住を命じられて、首里城内の王家の文物の一部は東京へと移ります。2006年、継承されていた美術工芸85点と、文書・記録類1166点が「琉球国王尚家関係資料」として国宝に指定されました。

本展では、琉球時代の染織、絵画、漆芸を4章とエピローグにわたって掘り下げます。「1章 琉球の染織」では、モチーフが鮮やかな色彩で表現されている《黄色地垣根に牡丹鳳凰模様衣裳》などが展観できます。「2章 琉球絵画の世界」では、琉球絵画史上で最初に名が上がる自了(じりょう)から、王国を代表する絵師の山口宗季、宮廷画家の座間味庸昌(ざまみようしょう)らの作品が並びます。「3章 琉球国王尚家の美」では、国宝に指定された「琉球国王尚家関係資料」から玉冠(付簪)などの優品に加え、王家や首里城にまつわる資料も紹介されます。「4章 琉球漆芸の煌き」では、年代が推定できる最古の琉球沈金の一つ《黒塗菊花鳥虫沈金丸外櫃及び緑塗鳳凰雲沈金丸内櫃》、《黒漆雲龍螺鈿大盆》など、多彩な漆芸作品から時代によって変わる技法や特徴を探れます。戦災に遭いながらも、大切に受け継がれてきた琉球の美術にじっくり触れられる希少な機会です。

白地流水蛇籠に桜葵菖蒲小鳥模様衣裳 19世紀 沖縄県立博物館・美術館 【展示期間:7月18日〜8月6日】
花鳥図 山口宗季(呉師虔)筆 1715年 大和文華館 【展示期間:8月8日〜9月2日】

国宝 琉球国王尚家関係資料 玉冠(付簪) 18〜19世紀 那覇市歴史博物館 【展示期間:8月22日〜9月2日】
国宝 琉球国王尚家関係資料 美御前御揃 15〜18世紀 那覇市歴史博物館 【全期間展示】
黒漆雲龍螺鈿大盆 18〜19世紀 浦添市美術館 【全期間展示】
開催概要
展覧会名 琉球 美の宝庫
会期 2018年7月18日(水) 〜 9月2日(日)
※会期中、展示替えあり
休館日 火曜日(ただし8月14日は開館)
時間 10:00〜18:00(金・土は20:00まで)
※入館は各閉館時間の30分前まで
会場 サントリー美術館
港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階  
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入館料 一般 1,300円、高大生 1,000円、中学生以下無料
公式サイト http://suntory.jp/SMA/
問合せ 03-3479-8600
2018年7月更新