国内の美術展史上最大! 35点中の9点を鑑賞できる
レンブラントと共に17世紀のオランダを代表する画家、ヨハネス・フェルメール(1632〜1675)。現存する作品が35点ともいわれ、寡作の画家として知られています。その中から各時代の特徴が分かる9点が日本に上陸。各作品の技法からフェルメールの画業を探るとともに、同時代の画家の作品も展観する企画展です。
1632年にデルフトで生まれて以来、生涯のほとんどを同地で過ごしたフェルメール。21歳から画家として活動し、当初は聖書や神話の場面を描いていましたが、すぐに日常風景に焦点を当てた風俗画を描くようになります。ミステリアスな緊張感を湛えた静謐な空間表現や、光の粒子も捉えた独特な質感が特徴的です。デルフト画家組合の理事となり、作品も高い評価を得ていましたが、没後は次第に忘れ去られ、19世紀になって再発見と再評価が進みました。
作品点数が少なく、長い間、ルーベンスやレンブラントほどには知られていませんでしたが、1995〜96年にアメリカとオランダで開催された「フェルメール展」で、20点の作品が一堂に並び、一躍人気画家となります。日本でも、2008年に東京で開かれた「フェルメール展」に93万人が来場しました。
本展では、9点のフェルメールの作品を1つの部屋にまとめて公開するとともに、オランダ黄金期を支えたハブリエル・メツー、ピーテル・デ・ホーホ、ヤン・ステーンらの作品約40点を紹介。肖像画、神話画と宗教画、風景画、静物画、風俗画、フェルメールの部屋と6つのジャンルで展開し、17世紀のオランダ絵画の広がりと独創性に迫ります。
日常の所作を印象的に仕上げた「牛乳を注ぐ女」、バロック絵画の巨匠カラヴァッジオの影響下にあったユトレヒト派の画家からインスピレーションを受けて制作した初期作品「マルタとマリアの家のキリスト」、独創的な作品の一つとされる「手紙を書く婦人と召使い」、当時盛んだった手紙を巡る情景を描いた「手紙を書く女」、女性の視線が想像力をかきたてる「リュートを調弦する女」、光に照らされた壁を中心に据えた斬新な構図の「真珠の首飾りの女」などを展示。特に、初めて描いた風俗画である「取り持ち女」、初期から中期への過渡期に描かれた「ワイングラス」、緻密な描写と絶妙な配色が際立つ「赤い帽子の娘」は初来日の作品で、「取り持ち女」と「赤い帽子の娘」はそれぞれ異なる期間での限定公開となり、必見です。
各時代の特徴的な作品をまとめてじっくり展観できます。
展覧会名 | フェルメール展 Making the Difference:Vermeer and Dutch Art |
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会期 | 2018年10月5日(金) 〜 2019年2月3日(日) ※会期中、一部展示替えあり |
休館日 | 12月13日(木) |
時間 | 9:30〜20:30 ※入場は閉館時間の30分前まで ※開館・閉館時間が異なる日があります。詳細は公式サイトをご覧ください |
会場 | 上野の森美術館 台東区上野公園1-2 |
入館料 | 【前売日時指定券】一般 2,500円、高・大生 1,800円、小中生 1,000円、未就学児無料 ※日時指定入場制 ※各時間枠の前売日時指定券は、予約枚数に達し次第販売終了 ※詳細は公式サイトのチケット情報をご覧ください |
公式サイト | https://www.ueno-mori.org/ |
問合せ | インフォメーションダイヤル 0570-008-035 (オペレーター対応:10:00〜18:00/会期中9:00〜20:00) |
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