名作ばかり!アメリカで近代絵画を最初に扱った歴史ある美術館
裕福な家庭に生まれ、高い見識と審美眼でアメリカ初の近代美術専門の美術館を開館したダンカン・フィリップス。100年近くの歴史を刻んできた世界有数の近代美術コレクションから、ドラクロワなどの19世紀の巨匠、印象派、ポスト印象派、表現主義などの作品75点を一堂に集め、コレクションの源泉をたどる企画展です。
アメリカのペンシルベニア州の鉄鋼王を祖父に持つダンカン・フィリップスは、1918年に法人を設立、1921年に19世紀建築の私邸にギャラリーをオープンします。寛げる親密な環境で美術を鑑賞することが大切と捉え、妻で画家のマージョリー・アッカーとともにヨーロッパとアメリカの印象派の画家と当時存命中の画家の作品が見られる憩いの場を作り上げました。特に表現的で色彩豊かな絵画を好み、時代の流れに沿って作品を蒐集。新規購入作品をすでにある所蔵作品の隣に展示する、美的な感受性に共通のものがある作品を並べるといった冒険的な展示も行っています。また、画家にとって最初の重要な買い手になることも多く、アメリカで最初にボナールやブラック、ニコラ・ド・スタールの作品を購入して、個展を開催しました。フィリップスのコレクションから端を発した所蔵作品は4,000点以上になり、現在も拡大を続けています。
本展では、アングル、コロー、ドラクロワらが活躍した19世紀の絵画から、クールベ、マネ、ドガ、モネ、セザンヌ、ピカソ、ブラックなど、印象派、ポスト印象派まで75点の作品を展観しながら、フィリップスの蒐集へのアプローチやモダニズムに対する見方に着目します。
ドガ《稽古する踊り子》、フィンセント・ファン・ゴッホ《道路工夫》などの人気作品はもちろん、オノレ・ドーミエ《蜂起》や《三人の法律家》、ピエール・ボナール《開いた窓》と《棕櫚の木》、パウル・クレー《養樹園》と《画帖》、ジョルジュ・ブラック《円いテーブル》と《驟雨》なども見どころです。また、晩年の傑作であるドラクロワ《海からあがる馬》も展示され、19世紀から20世紀の巨匠の作品が一堂に会します。
展覧会名 | フィリップス・コレクション展 |
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会期 | 2018年10月17日(水) 〜 2019年2月11日(月・祝) |
休館日 | 月曜日(ただし、祝日・振替休日の場合、会期最終週とトークフリーデーの10月29日、11月26日、1月28日は開館)、 年末年始(12月31日、1月1日) |
時間 | 10:00〜18:00 ※祝日を除く金曜、第2水曜、会期最終週平日は21:00まで ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | 三菱一号館美術館 千代田区丸の内2-6-2 |
入場料 | 一般 1,700円、高大生 1,000円、小中学生 500円 |
公式サイト | https://mimt.jp |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
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