サントリー芸術財団50周年 nendo × Suntory Museum of Art information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美

あなたの感動は、左脳的?右脳的?
同一の作品に2つの異なる鑑賞法を提案

サントリー美術館と佐藤オオキ率いるデザインオフィス nendo の共同企画・展示デザインにより、日本美術を「information(左脳的感動)」と「inspiration(右脳的感動)」の2つの鑑賞法で紹介する展覧会。1つの展覧会のようで2通りの楽しみ方ができるという、新しいアート鑑賞の提案が見どころだ。

本展ではまず、鑑賞者が美術作品を前にしたときに、その作品の背景にある製作過程や作者の意図や想いなどを知ることで生まれる感動と、ただただ理由もなく心が揺さぶられる感動という、2種類の感動があると仮定。そして前者を「information(左脳的感動)」、後者を「inspiration(右脳的感動)」と位置づけ、同一の作品に対して2つの異なる鑑賞の仕方を提案する。このコンセプトのもと、サントリー美術館が所蔵する作品約3000件の中から選定された27点を、製作過程や技術的な解説を楽しめる「information」と、直感的に体感できる「inspiration」の2つの展示空間の狭間に配置。左脳的感動と右脳的感動のどちらが強く心に響くのか、また両者にどんな関係性を見出すのか、自身の脳に問いかけながら展示を楽しんでいくスタイルだ。この新しい構成により、展覧会の印象の個人差が大きくなることが予想されるため、鑑賞者同士のコミュニケーションもより活発になるのではないだろうか。

展示会場の中間に位置する吹き抜け空間では、本展のためにnendo によって製作された映像作品「uncovered skies」を展示。日本美術とは切っても切れない「四季」をテーマにしたこの作品もまた、「information」と「inspiration」の2つの要素を兼ね備えている。

左脳的な美意識と右脳的な美意識に優劣をつけるのではなく、一度両者を意識的に切り離すことで、そこから抜け落ちた価値や、重複した要素、そして浮かび上がる多くの矛盾に気づくことを狙いとした本展。この左右脳の間に横たわる膨大なグレーゾーンの存在とその魅力を再認識する良い機会となるだろう。

赤楽茶碗 銘 熟柿 本阿弥光悦 江戸時代前期 17世紀前半 サントリー美術館  Photo: 岩崎寛
菊蒔絵煙草盆 江戸時代後期 19世紀 サントリー美術館 Photo: 岩崎寛

薩摩切子 藍色被船形鉢 江戸時代後期 19世紀中頃 サントリー美術館 Photo: 岩崎寛
藍色ちろり 江戸時代中期 18世紀 サントリー美術館 Photo: 岩崎寛
開催概要
展覧会名 サントリー芸術財団50周年
nendo × Suntory Museum of Art
information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美
会期 2019年4月27日(土) 〜 6月2日(日)
休館日 会期中無休
時間 10:00〜18:00
※金・土および、4月28日(日)〜5月5日(日・祝)は20:00まで
※5月25日(土)は六本木アートナイトのため24:00まで
※入館は各閉館時間の30分前まで
会場 サントリー美術館
港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
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入館料 一般 1,300円、高大生 1,000円、中学生以下無料
公式サイト http://suntory.jp/SMA/
問合せ 03-3479-8600
2019年4月更新