時間をかけて建築と向き合い、多彩な空間を生み出す
ベルギーの建築家ユニットによる日本初の展覧会
2018年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展において銀獅子賞を受賞した、ベルギーの建築家ユニット、アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー(以下ADVVT)の日本初の展覧会。多種多様な作品の実践――ヴァリエテ[VARIETE]、建築をつくることのみならず、常に建築のあり方を探究する姿勢――アーキテクチャー[ARCHITECTURE]、そして建築に属するふるまいのデザインを希求しつづける――ディザイア[DESIRE]の3つのテーマを通して、ADVVTの作品を深く洞察し、さらに日本とのコンテクストや文化の違いをも探求する。
ベルギーのゲントを拠点に活動をするADVVTは、自分たちがコントロールできない偶然性や既存条件も積極的に設計に取り入れながら、予算の多寡や新築・改修といった条件にとらわれず、多彩な空間を生み出してきた。例えば、代表作のひとつ「カリタス」(2016年)は、取り壊しが進んでいた19世紀の精神科病棟の改修プロジェクトで、医師や療法士、患者とのディスカッションを重ね、屋根すら撤去されていた既存建物に温室を挿入し補修を行っただけで、多様な用途に応える開放的な空間を創出。このプロジェクトを紹介した2018年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では、時間をかけて建築と向き合う態度が、建築の未来自体を開かれたものにするという理解を得て、銀獅子賞を受賞した。
教育も設計活動の重要な一部分と考えているADVVTは、本展覧会のために今春、東京工業大学においてワークショップを実施。ADVVTの作品のコンセプトを学生が読み解き、そのコンセプトを再解釈し、日本というコンテクストに挿入する際にどのように設計に反映されるかを探究することで、ベルギーと日本のコンテクストの相違だけでなく、普遍的な建築のエッセンスを抽出しようと試みた。
会場ではワークショップで制作した模型やドローイングを交え、柔軟な発想で与条件をポジティブに転換するADVVTの作品と、彼らのまなざしが提示される。
展覧会名 | アーキテクテン・デ・ヴィルダー・ヴィンク・タユー展 ヴァリエテ/アーキテクチャー/ディザイア |
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会期 | 2019年9月13日(金)〜11月24日(日) |
休館日 | 月曜日・祝日(ただし11月3日・23日は開館) |
時間 | 11:00〜18:00 |
会場 | TOTOギャラリー・間 港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F |
入館料 | 無料 |
公式サイト | https://jp.toto.com/gallerma |
問合せ | 03-3402-1010 |
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