戦前戦後のモダンデザインの芽吹きから成熟を
世界、日本の建築家とデザイナーの名作でたどる
戦前の1930年代から戦後の1960年代にかけて、世界、日本各地でつくられたモダニズム建築やモダンデザインの工芸品・家具などを、建築家のブルーノ・タウト、建築家とインテリアデザイナーのアントニン&ノエミ・レーモンド夫妻、インテリアデザイナーの剣持勇、家具デザイナーのジョージ・ナカシマ、彫刻家イサム・ノグチら巨匠の仕事や作家同士の関わりを通して学ぶ展覧会。
1933年に来日したドイツ人建築家ブルーノ・タウト(1880〜1938)は、東京で開催されていた工芸指導所試作品展を観覧・批判したことをきっかけに、工芸指導所の顧問として招かれ、剣持勇(1921〜1971)ら所員の指導にあたる。時を同じくして、フランク・ロイド・ライトの助手として1919年より日本に在住していた建築家アントニン・レーモンド(1888〜1976)とインテリアデザイナーのノエミ・レーモンド(1889〜1980)夫妻が、故郷の文化振興に尽力する実業家・井上房一郎(1898〜1993)と、井上が手がける軽井沢の家具工芸店「ミラテス」で出会う。また、レーモンドとイサム・ノグチ(1904〜1988)はリーダーズ・ダイジェストビル建設の際に協働し、ジョージ・ナカシマ(1905〜90)はレーモンドと師弟関係にあった。
このように、1930年代には、タウトやレーモンドら世界的な建築家やデザイナーが、日本建築と意匠に近代性を見出し、それに呼応するように、日本の工芸関係者が日本の生活様式に馴染むモダンデザインを模索するという、新しい上質な暮らしを夢見た人々の交流があった。
本展では、剣持の籐丸椅子、ナカシマのコノイド・チェアのほか、井上、タウト、レーモンド、ノグチそれぞれが日本のモダンな暮らしに最適なデザインを探求した名作椅子約35点を展示。また、井上が「ミラテス」で扱ったタウトのデザインによる生活用品、レーモンド夫妻の「笄町自邸」と「井上房一郎邸」など代表作の図面や家具、ノグチのあかりシリーズなど、戦前戦後のモダンデザインを語る上で欠かせない作品・資料約160点を一挙に公開する。
展覧会名 | モダンデザインが結ぶ暮らしの夢展 |
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会期 | 2020年1月11日(土)〜3月22日(日) ※会期中、展示替えあり 前期:1月11日(土)〜2月11日(火・祝) 後期:2月13日(木)〜3月22日(日) |
休館日 | 水曜日 |
時間 | 10:00〜18:00(2月7日(金)、3月6日(金)は20:00まで) ※入館は閉館時間の30分前まで |
会場 | パナソニック汐留美術館 港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 800円、65歳以上 700円、大学生 600円、中高生 400円、小学生以下無料 |
公式サイト | https://panasonic.co.jp/ew/museum/ |
問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
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