日本絵画史の主要ジャンルをほぼ網羅!
アメリカをはじめ在外の日本美術愛好家たちの、真っ直ぐな批評眼を楽しむ
アメリカ・ミネソタ州のミネアポリス美術館(Minneapolis Institute of Art 通称Mia〈ミア〉)の日本美術コレクションの中から、中世から近代にいたる日本絵画の変遷を選りすぐりの優品で紹介する、サントリー美術館の開館60周年記念展。
アメリカ中西部ミネソタ州最大の都市ミネアポリスに設立されたMiaは、1883年にミネアポリスの市民や実業家が美術協会を設立したことに始まる。現在では、世界各地の約9万点を超える美術作品を所蔵しており、そのうち、日本絵画のコレクションは、約2500点の浮世絵をはじめ、質・量ともに国際的にも高い評価を得ている。近年でも在米の美術愛好家から多くの日本絵画・工芸が寄贈されるなど、今なお進化し続けるコレクションだ。
本展は、水墨画・狩野派・やまと絵・琳派・浮世絵・文人画(南画)・奇想派・近代絵画というように、江戸絵画を中心に日本絵画史の主要ジャンルをほぼ網羅するラインナップで、初の里帰り作品を含む貴重な機会となる。
例えば、第2章「狩野派の時代」では、余白を活かした瀟洒淡麗なスタイルで画壇を制した狩野探幽らの江戸狩野と、京に留まり、探幽とは異なる個性的な作品を描いた狩野山楽や狩野山雪らの京狩野を通じて、狩野派の軌跡をたどる。今回出展される山雪の《群仙図襖(旧・天祥院客殿襖絵)》は、Miaの日本絵画を代表する作品のひとつとなっている。
また、第7章「画壇の革新者たち」では、近年は日本でも高い人気を誇る、伊藤若冲や曾我蕭白に代表される「奇想」の絵師を紹介。かつて評価があまり高くなかった時代でも、アメリカをはじめ在外の日本美術愛好家によるこだわりのない批評眼によって優品の数々が収集され、散失されることなく今日まで伝えられていることが、Miaのコレクションから理解できる。
展示室を訪れれば、きっとイチオシの絵師〈推し絵師〉に出会えるだろう。時空を超えて一堂に集った人気絵師たちの華やかな競演をご覧あれ。
展覧会名 | サントリー美術館 開館60周年記念展 ミネアポリス美術館 日本絵画の名品 |
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会期 | 2021年4月14日(水)〜6月27日(日) ※会期中、展示替えあり |
休館日 | 火曜日(ただし5月4日、6月22日は開館) |
時間 | 10:00〜18:00 ※金・土曜日、4月28日、5月2日〜4日は20:00まで開館 ※入館は各閉館時間の30分前まで |
会場 | サントリー美術館 港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 >> 会場の紹介記事はこちら |
入館料 | 一般 1,500円、高大生 1,000円、中学生以下無料 |
公式サイト | https://www.suntory.co.jp/sma/ |
問合せ | 03-3479-8600 |
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