約300年の歴史を誇る老舗が誇る君時雨は、独自にブレンドした白餡に濃厚な卵が香る口どけの良い逸品

秋色庵大坂家(三田)

  • 2014/04/01
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君時雨(きみしぐれ)君時雨 1個 税込280円
※消費期限 2日(ラップで包み、常温保存)

慶応大学正門近くにある、約300年の歴史を誇る老舗。右から横に書かれた年代ものの看板がその歴史の厚みを物語る。鮮やかな山吹色とパックリ割れた形がユーモラスな君時雨は同店が誇る定番の上生菓子だ。

「業者の餡は滑らかさが足りなくて、豆を仕入れて手作りしています」と話す、18代目店主の倉本勝敏氏。自慢の白餡は北海道産大手亡豆と大福豆をブレンドしたもの。2種類の豆を煮て皮を剥き、一晩漬け置きしてから再度煮て、こしてから餡にする。そこに、群馬の放し飼い卵の黄身を投入。力強い卵によってコシが生まれるとか。できあがった生地を一口大に切って蒸していく。

濃厚な卵の香りと味わいが口いっぱいに広がって、控えめな甘みがゆっくりと後からやってくる。見た目は和だけど、味は洋に近い。ホロホロと砂が崩れるように溶けていくのに、豆の食感が微かに感じられる餡が秀逸。中に何も入れない潔さも粋だ。
 秋冬は卵のコクが増し、味もアップするとか。匠の技と素材が魅せる素朴な味。食後はさっぱりと煎茶で余韻を楽しんで。

くず桜/秋色最中/18代目当主の倉本勝敏氏
  1. 6月〜9月初旬までの季節菓子「くず桜(税込230円)」は、1年寝かせた本葛粉と十勝小豆が魅せる一品。匠の技でとろみを出した葛衣に、餡をのせて包むときれいな葛のツノが立つ。冷蔵庫で軽く冷やして一服の涼にしたい
  2. 栗、小倉、黒糖の餡が楽しめる看板商品「秋色(しゅうしき)最中(大・税込164円、小・税込82円)」は三色最中の元祖。大正末期に16代が考案したが、昭和初期に流行して類似品が増えたため、現在の名称で商標登録した。江戸中期の女流俳人で先祖にあたる、秋色女から命名
  3. 18代目店主の倉本勝敏氏。「材料も仕事もケチケチしないのが大坂家」と語り口も江戸気風。16代目から受け継がれている帯芯仕立ての藍染半纏姿が似合う

基本情報

店舗外観
名称 秋色庵大坂家
所在地 港区三田3-1-9
電話番号 03-3451-7465
営業時間
月〜金
9:00〜18:30
9:00〜18:00
定休日 日祝
公式サイト https://www.o-sakaya.com/

記載内容は取材もしくは更新時の情報によるものです。商品の価格や取扱い・営業時間の変更等がございます。