ザ・リッツ・カールトン東京 「ザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ」(六本木)
東京ミッドタウン1Fのキャノピースクエアと呼ばれる中庭に面した「ザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ」。ショッピングエリアや駅からもアクセスしやすく、名門ホテルの優雅で落ち着いた雰囲気を、比較的カジュアルに楽しめるとあって、買い物帰りの親子連れから近隣ワーカーまで、幅広い客層に支持されている。青いパラソルが印象的なテラス席はゆったりとしたソファが主体で、雨に濡れる心配もなく、ティータイムなどは特に賑わいをみせる。
スイーツ部門全てを取り仕切るのは、マレーシア出身のエグゼクティブ ペストリーシェフ、ジョン・ツーカン氏。これまで世界中のザ・リッツ・カールトンホテルでも、エグゼクティブシェフとして腕を振るった実力者で、2014年よりザ・リッツ・カールトン東京に着任、上品で万人に愛されるホテルスイーツを生み出してきた。
そして今回話を伺ったのは、ジョン・ツーカン氏の片腕としてチョコレート部門を統括するペストリースーシェフの飯田貴司氏。こちらのホテルで採用されているトップ・パティシエ御用達のチョコレートブランド「ヴァローナ」のフランス本社にも足を運び、その心意気やクオリティを自身のチョコレートづくりにも活かすなど、勉強熱心で真摯な姿勢が印象的だ。
1Fのザ・リッツ・カールトン カフェ&デリでおもたせとして人気があるのが、ショーケースに宝石のような彩りを添える「ホームメイドチョコレート」。全てのチョコレートは、上述したヴァローナ社製を使用し、20℃以下の一定温度で厳しく品質管理されている。一粒ずつ購入できるのはもちろん、好みに合わせてチョイスできる2・6・10個入りのBOXも用意。ギフトには6個入り、ビジネス向けには10個入りが人気だという。同ホテルのロゴが箔押しされた、しっとりと手触りの良い蓋は少し重みがあり、手土産に適したラグジュアリー感を演出できるのも嬉しい。
BOXの中心でロゴを背負って存在感を放つのは、不動の人気を誇る「ザ・リッツ・カールトン ブレンドティー」。カカオ含有率40%のミルクチョコレート「ジヴァラ・ラクテ」に、シナモンやナツメグなどのスパイスが特徴の同ホテルのオリジナルブレンド茶葉を練り込んだ一品で、まろやかなカカオと香り高いバニラの上品さにスパイスが加わり、記憶に残る味わいに。
その下、キュートなハート型で常に人気上位に入る「キャラメル」も、見た目の可愛らしさを良い意味で裏切ってくる。パリッと歯触りの良い繊細なコーティングの中からは比較的サラリとしたキャラメルソースが溢れ、鼻に抜ける濃厚なキャラメルの風味とは裏腹に舌でスッと溶け、もっとこの余韻を味わっていたいと思うほどだ。
「ザ・リッツ・カールトン ブレンドティーとキャラメルはずっと人気のある商品ですので、シグネチャーとしてのクオリティを維持しつつ、新商品を考案する際も全体の彩りやバランスの中心として考えています」と飯田氏。何を選ぶか迷った時は、まずはこの2粒を押さえておくと間違いないだろう。
他にも、ストロベリーピュレをパート・ド・フリュイと呼ばれるゼリー状にし、ライムのガナッシュと二層仕立てにした「ストロベリーライム」、赤いベリー系の華やかな酸味が特徴のチョコレート「マンジャリ」と、マンダリンオレンジリキュールをペースト状にしたオレンジコンフィを合わせた「オレンジ」など、甘みと酸味のバランスを追求したフレーバー系のチョコレートが印象的だ。
「逆に、フレーバー系以外でオススメしたいのが、チョコレート本来の味わいを楽しめるビター系の一品です」と飯田氏が紹介してくれたのが「カライブ」。こちらは、カカオ含有率66%の「カライブ」と67%の「エクストラ・アメール」をミックスしたもので、ローストナッツを思わせる香ばしさにほとばしる苦みと濃厚さが加わった、チョコ好きのための一粒となっている。
「お子さんや年配の方でも食べやすいように、お酒を使ったチョコレートのラインナップは少なめですが、ギフトとしての高級感はしっかり演出できるよう、素材へのこだわり、配置や彩りのバランスなど細部まで研究し、店頭に並ぶまで何回も試作を重ねます」と自信を覗かせる飯田氏。全15種のチョコレート、それぞれのこだわりやストーリーにも耳を傾けながらBOXに詰めていけば、きっと贈る側にも喜ばれる特別な一箱が完成するに違いない。
ホームメイドチョコレートの他に、「季節のホームメイドケーキ」もザ・リッツ・カールトン カフェ&デリで人気を二分する商品の一つ。常時16種以上がラインナップし、ティータイムには12種から選べる紅茶がセットになった「ケーキセット 1,300円(税サ別)」なども提供する。
今回セレクトした2品は、薄いイエローが清涼感のある「エレガント」と、王道の「モンブラン」。「エレガント」は、柚子とホワイトチョコレートのムースでピスタチオのムースを優しく包み込んだもので、ピスタチオの粒の歯ごたえとほんわり軽いムースの相性が抜群だ。ベースのピスタチオペーストは、キレイな淡いグリーンの色合いにこだわっている。
また「モンブラン」は、ヘーゼルナッツのメレンゲ、カスタードクリーム、無糖の生クリーム、渋皮のマロンの順で層をなすが、外側のマロンクリームが甘めな分、フィリングはさっぱり目に仕上げ、紅茶やコーヒーとのペアリングも意識。手土産の際は、ホームメイドケーキと上述したオリジナルブレンド茶葉を一緒に購入すると、さらに喜ばれそうだ。
落ち着いた空間でスイーツを楽しみたいときは、45Fの「ラ・ブティック」もオススメ。地上200mから東京タワーと東京スカイツリーの両方を望むラグジュアリーな空間で、1Fのザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ同様のホームメイドチョコレートのほか、シグネチャーケーキのショコラや、ミルフィーユ、タルト、ベリーヌなどのスイーツを提供する。特にショコラは、塩チョコレートのビスキュイの上に、パッションフルーツコンポートを入れたバニラクリームを乗せ、さらにカカオ64%のダークチョコレートムースで包み込んだ自慢の逸品。45Fではオーダー候補ナンバーワンと覚えておこう。
さらに、こちらでは、世界中から厳選したコーヒー豆を使ったグラン・クリュ コーヒーや、スイートワイン、白ワインにスパイス系のフレーバーを加えた自家製ヴェルモットなど、スイーツとのペアリングが楽しめるドリンクの提案があるのも特徴だ。さくっと上質なスイーツを楽しむなら1Fで、じっくりとペアリングも味わいたいなら45Fで。シーンやその日の気分で過ごし方を変えてみるのも楽しい。
名門ホテルの風格漂うホームメイドチョコレートに、色とりどりに輝く季節のホームメイドケーキ。ここぞという時のギフトや大事な取引先への手土産に選べば、自分自身もワンランク格上げされたような気分になれそうだ。
名称 | ザ・リッツ・カールトン東京 「ザ・リッツ・カールトン カフェ&デリ」 |
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所在地 | 港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン1F |
電話番号 | 03-6434-8711 ※レストラン予約 10:00〜21:00 |
営業時間 | 9:00〜21:00(イートイン 11:00〜L.O. 20:00) |
定休日 | 無休 |
公式サイト | https://cafeanddeli.ritzcarltontokyo.com/ |
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