現代アーティストのマウリツィオ・カテランと、写真家のピエールパオロ・フェラーリが仕掛ける、文字の一切ないアートヴィジュアル雑誌「TOILETPAPER」。固定観念を崩す大胆でカオスなハイパーリアル写真として知られており、多くのファッションブランドとコラボするなど、そのヴィジュアルには熱烈なファンも多い。その世界観を体験できる展示がペロタン東京でスタートした。

 まず、目をひくのは外からでも目立つ真っ赤な壁面。これはマウリツィオが急遽指定したもので、雑誌そのものに一気に引きずり込まれるような感覚を覚える。

 今展では、2人がチョイスしたアール・デコ調のアンティークミラーに、そのイメージを合わせるという新しい試みの新作を発表。このシリーズは本展が日本初公開となる。
 優美で荘厳なミラーに彩られる事で、より奇妙に浮き立つイメージ、鏡に写る鑑賞者を巻き込み、さらに無秩序なアイデンティティを築き上げていく手法の妙は、さすが！の一言に尽きる。

 ギャラリーでは、日本の書店などではまだあまり取り扱いの無いマガジン自体も数量限定で販売される。

会期は2018年1月10日（水）まで。日月祝休。時間は11:00〜19:00。