上田亜矢子展「ゆるやかな時間」

Gallery SU(麻布台3-3-23 和朗フラット4号館6号室)

  • 2018/12/13(木)
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上田亜矢子展「ゆるやかな時間」

 石彫家・上田亜矢子(うえだあやこ)の個展が「Gallery SU」で開催中。

 イランで採れる大理石「ゴハレベージュ」を主な素材にコツコツ丁寧に彫り出された作品は、硬い石ということを忘れさせる軽やかさで、ギャラリーオーナーの山内さん曰く「ダンサーが躍った軌跡をそのまま形にしたよう」な有機的なラインが特徴だ。
 今展で特に注目したいのは、染織家・藤井繭子(ふじいまゆこ)とのコラボレーション。言葉の書かれた和紙を細く裂いて織り込む「詩布(しふ)」という布作品を手がける藤井が、今回は上田の愛聴するバッハの楽譜を織り込んだ詩布を制作。楽譜の不規則な模様は、まるでさざ波のような音の海を想起させ、その上に上田の石彫が舟のように浮かぶ。次第に石彫の曲線が、指揮者がタクトを振っているようにも見えてくる。

 柔らかさと躍動感を併せ持つ上田の石からは、さまざまなストーリーが生まれてきそうだ。

会期は2018年12月23日(日)まで。12月11・18日休。時間は12:00〜19:00。

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